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「外国人は4ヶ国語できる」という言説とリスク

前回私の出身国の教育制度の問題点について語りました。


「外国人」は「4ヶ国語」以上できるのか

近年、「外国人は最低限4ヶ国語話せる」という言説がメジャーになってきた。
この文の中には真実があり、嘘があり、ちょっとのリスクがある。

この言説の嘘と本当

そもそも外国人とは誰か。
これはおそらく主にヨーロッパ人の話だろうと思っている。
ヨーロッパの言語はラテン語にルーツがあり、「良い」学校であれば第2言語として学習することができる。

ラテン語を第2言語として学ぶことには大きなメリットがある。
のちの教育過程でオファーされるヨーロッパ系(英語含む)言語の授業が特段やりやすくなって、間違いも少なくなると言われている。

高等教育を受けるコースに乗れれば、英語だけでなくフランス語、イタリア語、スペイン語の授業を受けるチャンスがある。

おそらく例の言説で言われている「4ヶ国語」と言うのは
- 母国語(例:ドイツ語)
- 国際共通語(英語)
-(ハーフだった場合)もう一つの母国語
- 選択科目言語1〜2ヶ国語
くらいのものを言ってるのだろうと想像している。

何を持ってして「できる」と言うのか?

日本人なら英語は授業で習っていても「できる」と自信持って言える人は少ない。
しかし多くの外国ではそうではない。
少なくともヨーロッパ人は授業で勉強した言葉を「できない」と言うほどシャイではない。私を観光客か新参者と勘違いした現地人に自信満々に「僕は英語ができるんだ!」と下手くそな英語で迫られたのは良い思い出だ。

彼らは少しでもコミュニケーションできると思えば「できる」と断言するのだ。

この前提でヨーロッパ人にアプローチする時のリスク

ここでヨーロッパ人にこの前提を持ってしてアプローチしたときのちょっとしたリスクについて話しておきたい。

なぜなら私が最近やらかしたからだ。

もしあなたが大学生で留学に行って「みんな4ヶ国語話せるって聞いたけど本当?」と聞いた時、おそらく多くの人は「ああ、本当だよ。」と淀みなく答えてくれるかもしれない。

しかしそこには罠がある。
それは相手が「大学生」であることにある。
大学生であるということは「大学まで行ける教育を受けている」のだから
英語以外に2ヶ国語も教育してもらえる環境にあった人であることを意味する。

しかしフラットな環境や職場などでは気をつけたい。

私が犯した間違いは知り合いの旦那さん(ドイツ人)に
「英語以外に何語を習いましたか?」と何気なく聞いたことだ。

彼は肩をすくめて「英語しか習ってないよ。」と言った。

完全にやらかしたと思った。
彼が大卒コースに乗っていなかった。
つまり私より教育水準が低かった可能性を考慮しなかったのだ。

なので
「あなたの国では4ヶ国語も話せる人がいると聞くけれど本当?」と質問する時は
相手の教育レベルをよく理解した上で聞くと良いでしょう。

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