1歳半検診を経て、もう赤ちゃんじゃないんだなぁと気づく【子育てエッセイ】
ずっと赤ちゃんだと思っていた1歳半の第二子。1歳半検診で、保健士さんに見せられた動物や食べ物のイラストが描かれているA4のプリントをじっと見て、それから、はっきりと「わんわん、あったー」と二語文を話した。
検診で確認していることは、意味のある言葉を5つ以上言うかどうか。
もちろん、検診会場は子どもにとって普段の環境とは異なるから、実際に言えないからと言って検診に引っかかることはない。ただ、言葉の発達の目安となっているラインが1歳半に5つの意味のある単語というだけ。
検診のチェックポイントをあっさりクリアした第二子は、続けて「にゃんやん!」「おーたん(ぞうさん)」「なーなーなー(ばなな)」「にーりー(おにぎり)」と描かれているほぼ全てのイラストに対して、指差しと言葉があった。
私も母として、土壇場で二語文を話し始めるとは思っていなかったから驚いた。けど、第二子がおしゃべりなのは、普段からだし、そこまで褒められることでもないと思っていたんだよね。
担当してくれた保健士さんが、とっても褒め上手な方で
「こんなに言葉が話せるの!すごいね!たくさんおうちで会話があるんですね。」
と、第二子のことだけでなく、家族全体を褒めてくださった。
ーー褒められている。
そんな空気を感じ取ったのか、第二子はにこにこご機嫌で指差しと発語を繰り返していた。
保健士さんとの面談が終わって、会場を改めて見る。
大泣きして面談どころじゃない子。
抱っこされたまま眠ってしまった子。
床に寝そべっていやいやしている子。
会場を走り回っている子。
いつもの環境の違いに怯えている子。
観察をしている子。
どの子たちも、もう「赤ちゃん」じゃない。もう立派な子どもだった。
どうしても、第二子ということで赤ちゃん扱いをしてしまいがち。だけど、ミルクも離乳食もはいはいも卒業した。
できることも増えたし、何よりしっかりとした意思があるし、それを伝えようとする言葉もある。
子どもを育てていると、「親として」を枕詞にして考える癖が私にはある。
「子ども」とか「親」とか考えだすと、「○○でなければならない」「○○はいけない」といろいろなしがらみが絡まってくる気がしていて。それに苦しくなったことも数え切れない。例えば、「検診や病院には母が付きそうべきだ」とか「子どもは子どもらしく外遊び」とか。
私は検診を経て、子どもたちを1人の人として対等に接していきたい。ちょっと人生の先輩と後輩のような、友達のような。そんなふうに。
赤ちゃん卒業したから、ちょうどいいタイミングなのかもしれない。
明日もいい1日になりますように。