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娘の自由研究 葛まんじゅうを作る

どこの家庭でも、子供が小学生になると、夏休みの自由研究に頭を痛めていることと思います。

娘が高学年で自由研究としてしたのが、「葛粉を採取して葛まんじゅうを作る」というものでした。
よくドライブして山に行くと、道路脇に、うっそうとしげる「葛の葉」が見られて、あの葛の根っこから「葛粉」が取れるのよと、話をしていた事で「葛粉」を作ってみたいと思った様です。

葛の葉、道路脇でよく見ます


“吉野葛”が有名ですが、「葛粉」を作るのは大変な作業らしく、山奥の斜面に生えている「葛」を夏の間に印を付けておいて、冬、根が肥えたころ掘り出して、葛の汁を搾るそうで、夏休みにするのは難しいのでは、と思っていたのですが、一人分の「葛まんじゅう」が出来ればいいっかーっと頑張る事になりました。

どれくらい、葛の根っこを取れば良いのかも解らず、最初近くの知り合いの神社に「葛」が生えているのを見つけ、穴を掘ってみたのですが、土が固くて掘れない。と娘が言ってきました。
そこで、主人が加勢する事になり、大掛かりに、スコップで穴掘りを始め、2人とも土、砂まみれになって帰ってきました。
自然薯のイメージだったのですが、出てくる根っこは、細く、ゴボウに似て、それも台所の隅で忘れ去られて干からびているような見た目でした。そういうものをバケツ一杯程掘り起こしました。
(ちゃんと、掘った後は綺麗にならしてきたそうです。)

この根っこの汁を取らないといけないのだそうで、包丁で短く切っていたのですが、固くてなかなか上手く切れず、危ないし、まして、繊維を砕くのに金槌で叩いたりもしていたのですが、汁があまり出てきませんでした。
仕方ないので、ミキサーを使う事になりました。根っこと水を入れ、掻き回すと、まぁそれなりに白濁した水になりました。
それを永遠に繰り返して、途中、ミキサーの回転軸に根が絡み、動かなくなったりもしながら、
どうにか小さい鍋の半分くらいには白濁した水が溜まりました。
その後は、葛のエキスが沈殿するのを待って
うわ水を入れ替える事を3回程繰り返し、最後には沈殿したエキスを乾燥させました。
しかし、夏休みにやっている事、3回目あたりで、カビが生えて腐ってしまいました。

結局、もう一回やり直して、腐らない様冷蔵庫に入れながら同じ事を繰り返しました。

ザルにキッチンペーパーを敷いて、その上に沈殿した「葛」を乗せて乾燥させる事、一週間あまり、片栗粉の様になった葛粉が出来ました。

こし餡を買ってきて、丸めて置いておき、
鍋に葛粉、砂糖、水を入れて、火にかけて、よく混ぜながらトロッとするまで煮るのです。
とろみが付いて、少し固くなってきたら火からおろし、ラップの上に葛を乗せ、あんこを乗せてラップで包み、
ラップを巾着のように絞って水の中に入れて冷まします。
脇について、ハラハラしながら見ていたのですが、どうにか出来ました。

本当に少ししか出来ませんでしたが、娘が大変な思いで作った「葛粉」で、出来た「葛まんじゅう」はとても美味しかったです。

このように出来ました

力作の自由研究になりました。

娘は、「食料難になった時は、葛粉を作って食べる」と、サバイバル術にも、役に立てたようでした。
さらに「鉄腕DASH」のDASH島に葛が沢山生えているのを見て、
「DASH島でも葛粉作ると良いのにね。」と上手く出来たので、上から目線で、言っていました。

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