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その3 ととのえる ①うつろいを味わう ゴールインまで充実させるコツ

「ととのえる」は、三つの漢字で表すことができる。「・整える・調える・斉える」だ。それぞれは、以下の通り。

  • 整える   乱れのないようにきちんとする。調和させる。       「部屋の中を整える」「服装を整える」「体調を整える」

  • 調える   過不足のないようにそろえる。まとめる。成立させる。  「家財道具を調える」「費用を調える」「味を調える」「示談を調える」

  • 斉える   物事をきちんとする。きちんとそろえる。         「家を斉える」「心を斉える」

最近のサウナブームで「ととのえる」という言葉が良く聞かれるようになった。この意味では、体調をサウナの効用で整える、ということだろう。生きていくうえで、何かと「ととのえる」ことは大切。

それぞれの「ととのえる」を日々自然に重ねていき、華女のこれからを機嫌よく生きていきたい。使い方としては正しくないのかもしれないけれど、そうやって人生を「ととのえたい」と願うのだ。

そこで、自分の暮らしのリズムをととのえて(整えて)行くのが肝心と思い定めた。

そのためには、規則正しい暮らしということ以前に、宇宙や時の進行にむやみに逆らわず、できるなら合わせていくのが望ましいと思う。それほど大仰なものではなく、季節の移り変わりに沿った暮らし方を心がけるというごく普通のことである。が、わたくしのこれまでは、その普通であるはずのことが、様々な事情で後回しになって、雑事に忙しくしているうちになおざり?、おざなりにしてきたと、反省するのだ。

四季のある日本で、季節ごとの変化に応じて楽しみを見つけて暮らせるのは、たいそう幸せなこと。時の流れのうちに生きる人間である自分が、置かれた環境の変化に素直に従うのは、一番楽なことだと思うから。

若い頃はなんとなく古臭いとけむたがっていた季節の行事も、改めてその来歴などを知ると、この国の文化や歴史の成り立ちも知ることができる。暦生活のサイトには、四季の巡りを取り入れて心豊かに日本で暮らす知恵が詰まっている。↓ 

国立天文台による、日本の暦、太陰太陽暦の二十四節気の一覧↓がわかりやすい。現在の一般的なカレンダー(太陽暦)とは異なる細やかな変化を示す4分割は、心情的にもしっくりくると感じる。

この一覧表を眺めていると、ふと、人生を一年に凝縮すると、還暦はさしづめ立冬というところかな?と思いついた。そこで、一生との対応について調べると65歳からが冬で、還暦は晩秋となるらしい、と認識できた。

noterさんの記事が素敵だったので、此処にご紹介する↓

他にも、人生の始まりを冬に位置付けて、青年期を青春、働き盛りの中年期を朱夏、集大成の実りあるこれからを白秋とする説もあり、興味深い。

どちらの説にせよ、華女のこれからの時間は、総まとめの時間である。生まれる前に戻る(死)の前段階、という見方も可能だ。であるから、此処からが正念場と気を引き締めて、支度をしたいな、と思う。

「ととのえる」に関して、ピッタリなことに、暦とととのえるの両方に重なる良書も見つけた。↓

ところで、季節のうつろいに合わせるといっても、自分の心身のリズムを無視してはいけない。そういえば、バイオリズムなる指標も、わたくしが子どもの頃に流行っていたけれど?と検索すれば、すぐにヒットした。

今でも、十分に参考にできる一つの指標なのだろう。この活用を工夫すれば、自分にとってプラスの効用が得られるかもしれない。確かに、自分の調子を無視して社会の決まり事や、他者の意向を優先すると、余力のある若いうちは何とかなっただろうけれど、華女のこれからは、そうはいかないと想像できる。出来るだけ自分の調子を基準に、そのうえで環境の流れにスムーズに乗っていくのがよろしいと考える。

これから起こる大事な決断や予定は、大事だからこそ、身体や心持の最適な状態で臨みたいもの。自身の調子を「ととのえ」て、タイミングや環境に沿わせていく知恵を身に着け、行動を選び取っていきたい。

その願望に対するアンサーへのヒントとなりそうなインタビュー記事を見つけた。自分像への欲は、若いうちは起爆剤としてそれなりに成長の糧になりうるだろうが、わたくしはエイジングにも抗わず、良い加減で齢を重ね、老いを味わってみたいと願っている。

そのままの自分の在り様や自然な生命の流れを受け止めて、熟成したいと、改めて思ったことだ。

リズムと言えば、月の満ち欠けは地球そのものにも、其処で暮らすわたくしたち生き物にも大きな影響を与えている。以前お世話になった整体師さんから紹介してもらった「月の癒し」という本を思い出す。月のリズムとの付き合い方も今一度考えてみたいと思う。その復刻版が出ている↓ようなので、手元に置いておこうかと考える。

つまるところ、「ととのえる」とは、あるべきものがあるべきところに収まっていて、そのことに不自然さがなく、物事がスムーズに運行していくための有様なのではないか、と思うのである。

大がかりな変更ではなく、ちょっとした物事をちょこちょこと「ととのえていく」ことで、段々と豊かな暮らし、無理のない穏やかな自分らしさを楽しめる暮らしを形作っていくことができるのではないか。そう思うと、若い時は面倒くさいと思っていた片付けや掃除などが楽しい作業になってくる。

華女のお愉しみは、こんな些細なところに詰まっているのだろう。「ととのえ」ていくうちに、その発見がいろいろとありそうで、心が浮き立つようだ。


暑さにも負けず 開く撫子の花

最後までお読み下さり、ありがとうございます。感恩戴徳。










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