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人材マネジメントの現実と希望
人は動かすものではなく動くもの
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人を動かすというのはとても難しいです。人は「動かすもの」ではなく、あくまで「動く生き物」だからです。そんな「動く生き物」をこちらの思惑通りに動かすというチャレンジが人材マネジメントなのかもしれません。
ヒトが動く内発的な理由は、大元を辿ると一つだったりします。
「おら死にたくねえ!」
何をどう言おうが、ヒトは死に目に合わないと積極的に動くことはありません。現代は原始時代とは違い、普通に生きていれば衣食住はほぼ揃います。毎日飢えや疫病に苦しむ崖っぷちに生きている時代ではありません。
そこで、ヒトは生命維持のために擬似的な死に目を想像して行動のモチベーションを上げます。それが「不安」だと言えるかもしれません。
不安を煽るのはマネジメントの常套手段
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擬似的な死に目=不安を煽るとヒトは動くとします。ならば人材マネジメントは大いに不安を煽っていけばいいですね。不安を煽るには、「あなたはこのままだと死にます」と言えば大丈夫です。例えば下記の様な指導はいかがでしょうか?
「普通の社会人(他のみんな)は出来ているけどお前は出来ていない」
=人は群れから外れると生きていけない擬似死に目
「このままだとライバル企業に負けて潰される」
=食料を得る狩場が隣村に攻められて奪われる擬似死に目
「辞める?けどお前の安月給だと売上目標の補填にならんなあ。
辞めても役に立たないんだな〜お前はwww」
=著者が小売店店長時代にエリアマネージャーに言われた擬似死に目
「オレが若い頃は↑な事言われたけどなあww」
=オレもお前にそう思っているとほぼ言ってしまっている擬似死に目
他にも人事評価制度や個別面談などは不安を煽る審査制度には持ってこいですし、ミスをすれば始末書や顛末書でイエローカードをかざすのも良いでしょう。とにかく不安=擬似的な死に目を煽ればヒトは動くと言う実績は多数あるわけです。
不安マネジメントの限界
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不安を煽るマネジメントは、大切なマネジメント方法です。組織である以上、ある程度は絶対に必要だと思います。ですがそれだけに頼っていると「人を動かす」事に限界が出てくるはずです。
「働く側には他にも生きる選択肢がある」
働く場所は他にもあります。日本は職業選択の自由が保障されています。
「そういうお前はどうなんだ?」
多くの働き人はここにモチベーションが働きます。
「目立たない様にしておこう」
良くも悪くも目立たなければ、不安にさらされる事はありません。
「酒でも飲んでまた明日からぼちぼちやろう」
認知世界から不安を物理的に取り除きます。お酒だけではありませんが。
不安マネジメントは大きなエネルギーを産み出します。ただ、そのエネルギーがどの方向に向いてどう使われるかは本人次第です。マネジメントとは、発生したエネルギーをあるべき姿へ向けるのがお仕事です。
エネルギーを産むだけ産んで放っておくのはマネジメントではありません。
不安マネジメントで必要なもの
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