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富士山と河口湖を見に行った話

東京からも比較的アクセスが良く気軽に行ける観光スポット、河口湖。今回はそんな河口湖へ GW ど真ん中という繁忙期に日帰りで突撃してみた話

ちなみに旅行へ行ったのが実は 2018 年というだいぶ昔の話である。写真を整理していたら発掘したので記事にしているが、もしかしたら情報が古いかもしれない……ご容赦いただきたい。それにしても時の流れというのは速いものだ。

下吉田へ

というわけでさっそくスタート。まずは中央線に乗ってひたすら西へと突き進む。わりと朝早く出たが、下り方面は平日とあまり大差ない混雑度……さすがは連休パワーだ。

中央線は夕方に東京駅から河口湖まで突っ走る恐ろしい便も存在するが、今回は普通に高尾大月で乗り換え。首都圏では絶滅危惧種となった 205 系だが、富士急行線では絶賛活躍中の様子。

外観は JR 時代と大きく変わらないが、内装は床面に木材が張られるなどリノベーションされているようだ。

しばらく乗車した後、下吉田駅で降りる。

改札口の雰囲気が良い感じ。

外観はこんな感じ。レトロな雰囲気を漂わせつつも現代風に整備されていてなかなか良いデザイン。

ここから徒歩 10 分ほどの新倉山浅間公園に向かう。

新倉山浅間公園へ

駅から公園までは遊歩道が整備されているほか、看板による案内も多いため迷うことはない。そしてふと横を見ると雄大な富士山の姿。手前の電柱に遮られているのが逆に生活へ溶け込んでいる感があって良い。

そんなこんなで到着。公園の麓は新倉富士浅間神社という神社になっている。この時点でけっこう和の雰囲気が出ていて、外国人観光客が喜びそうな感じだ。

ここから富士山のよく見える展望台へ登っていく。階段の傾斜はややきつく、さらに 10 分程度は歩くので夏場は体力に注意。

神社ということで、ワイワイ賑わうというよりは落ち着いた雰囲気。オーバーツーリズムという感もなく、穴場観光スポットという感じ。まあインバウンドが盛り上がっている昨今ではどうかわからないが……。

まずは神社に参拝。ちなみに浅間神社というのは富士山を神格化した浅間大神を祀る神社で、静岡・山梨の各地に存在する。

神社からさらに上へ登っていく。時折木々の合間からひょっこり顔を出す富士山が美しい。

鳥居や灯籠との組み合わせも大変良い。

さらに登っていくと視界を遮る木も少なくなっていき……

頂上に到着。この五重塔は歴史的建造物……かと思いきや、戦没者を慰霊する忠霊塔として戦後に建てられたものらしい。

塔の裏手には展望デッキがあり、ここから富士山と五重塔がセットになった絶景を拝むことができる。

「まさに日本!」という感じの景色。外国人観光客がこぞって集まるのも納得がいく。

前述したように混雑することなく落ち着いて撮影できたが、桜や紅葉の時期だとまた状況は変わってくるらしい。行列に並んで人混みの中撮るよりは、オフシーズンにさくっと楽しむ方が満足度は高いかもしれない。

下吉田駅へ戻る

富士山の絶景を楽しんだ後、来た道を戻って下吉田駅へ。ちょうど河口湖行きの列車が到着していたが、これは見送り。

で、構内にある下吉田ブルートレインテラスに向かう。下吉田発着の乗車券を持っていれば見学は自由だ。

こんな感じの構図も撮れる。

寝台客車のほかに、かつてフジサン特急として活躍していた 2000 形の展望車両もある。たしか中学生の頃、親に連れられ河口湖旅行に出かけた際に乗った記憶がある……のだが、肝心の写真が見当たらなかった。クラウドに上げ損ねてるのは百歩譲って良いとして、HDD に集約してなかったのは重罪。今度帰省したら SD カードを片っ端から確認せねば……。

あとは湘南色の 165 系もいるのだが、前頭部だけ保存という何とも悲しい光景だったのでいい感じに見切れた写真しか撮っていなかった。

主役である寝台客車は土日に限り中へ入ることができる。時代を感じる内装だが、大変キレイに整備されている。

ちょうど列車が発車していった直後だからか、もしくは中に入れることが全然知られていないのか、車内は誰もおらず独占できた

次の便まで時間もあるのでじっくりと楽しむ。結局ブルートレインには一度も乗車することなく全廃されてしまったため、こうしてかつての旅情を妄想するしかないのが悲しいところだ。

ちなみに、寝台特急富士はかつて東京から西鹿児島(鹿児島中央)を丸一日以上かけて結んでおり、日本最長の旅客列車だったらしい。

2段寝台。窓際にある収納式のハシゴでアクセスする方式だ。

上段に登るとこんな感じ。けっこう高い。

通路の天井が低くなっているのは上に荷物置き場があるからだった。中国で乗車した寝台客車は網棚方式だったので、それに比べるとやや窮屈な印象。プライバシーはこちらの方が守られているので一長一短か。

外を眺めているとちょうど富士山ビュー特急が現れた。元 371 系という特急あさぎり(現在は特急ふじさん)に使われていた車両で、引退後も富士山の近くを走っているというのは面白い。

北口本宮冨士浅間神社へ

そんなこんなで時間になったため、ホームへ向かう。やってきたのはトーマスランド20周年記念号

で、サクッと富士山駅に到着。スイッチバックで河口湖へ向かう形になるが、一旦ここで途中下車。反対側には現行のフジサン特急が。371 系と同じく特急あさぎりに使われていた元小田急 20000 形だ。

富士山駅近くのデカい鳥居をくぐり抜け、20 分ほど歩くと……

北口本宮冨士浅間神社に到着。なお、至近にバス停があるのでわざわざ駅から歩く必要はない。

周囲に生い茂る木々といい鳥居といい、やたらスケールの大きい神社だ。富士山の登山口にもなっているらしいが、ガチ登山客はおらず普通の観光スポットといった感じ。

ちなみに、富士山駅にも大きな鳥居が立っている。

富士山駅はショッピングモール的な施設が併設されており、頭端式ホームも相まって私鉄のターミナルの様な雰囲気を出している。お土産屋さんやお食事処などが充実しているほか、屋上にはテラスもある。

周りに高い建物がないためテラスからの眺めはかなり良い。オススメだ。

ちなみに富士急ハイランドも見える。

河口湖へ

で、いよいよ最終目的地の河口湖へ向かう。やってきたのは富士急オリジナルの 5000 形。現在は引退しているらしい。

で、河口湖駅に到着……するは良いものの、ものすごい混雑。う~ん、完全にオーバーツーリズム。ちなみに余談だが、写真を見直して当時は河口湖まで成田エクスプレスが来ていたことを思い出した。

横で待機しているのはホリデー快速富士山に運用される E257 系。現在は特急富士回遊に移行する形で消滅してしまったが、当時は無課金で特急列車に乗れる乗り得列車だった。

ひとまず大混雑の駅舎を脱出。

で、15 分ほど歩いて湖畔に到着。

ここからロープウェイに乗って河口湖天上山公園へ向かう……予定だったのだが、あまりの大混雑でロープウェイ乗り場には長蛇の列順番を待つよりも普通に登山する方が早いレベルの渋滞で、さすがに帰りの電車に間に合わないため今回は泣く泣くスルーすることに。

で、余った時間を使ってテキトーに湖畔をぶらぶらしていた。ただ5月頭にしては直射日光が強く、このあたりから頭がぐわんぐわんしていてあまり記憶がない。風が気持ちよかったので油断していたが、直射日光の対策を怠ってはいけない

遠くには遊覧船が。

河口湖は観光スポットが数多く点在しているが、徒歩でのアクセスはなかなか難しいので自家用車を使うのが良さそうだ。観光需要に対してキャパが足りていない印象を受けたため、繁忙期は大渋滞でストレスマッハの可能性もあるが……

帰宅

そんなわけでやや消化不良気味ではあるものの、帰る時間になったため河口湖駅に戻る。ちょうど富士山ビュー特急が止まっていたが、今回乗車するのは先述したホリデー快速富士山

……と思っていたのだが、ホリデー快速は完全に満席。まあここまでの大混雑から予想はできていたが……。とにかく今の疲れ切った体でデッキに立ったまま都心まで輸送されるのは拷問すぎるので、プランBを発動。次の普通列車を待って大月までは座って帰るという作戦に移行し、なんとか折り返しの列車で席を確保することができた。

で、大月まで爆睡していたので記憶も写真もないのだが、その後はホリデー快速ビューやまなしに乗車して都心へ向かった。オール2階建て車両の 215 系を使った課金不要の快速列車で、現在は廃止になってしまった運用だ。

ちなみに、実は 215 系自体も現在すでに全車廃車となっている。まあ2ドア車で運用しづらい車両だったのは事実だから仕方ないか……。この時も途中駅での乗降に時間がかかってダイヤ乱れを引き起こしていたし。ただ、下吉田駅で見学した寝台客車のように長年大切に保存されている車両がある中で、1両も保存されずに廃車されるというのはなんとも悲しい気持ちになってしまう

おわりに

そんなこんなで、新倉山浅間公園の富士山河口湖を見に行った話だった。河口湖に関しては消化不良だったため自家用車でリベンジしたい……と計画していたのだが、コロナでおじゃんになってしまった。

新倉山浅間公園下吉田駅はあまり混雑しておらず快適に観光できたため、満足度はかなり高かった。外国人観光客が爆増中の現在でも、桜と紅葉の時期を避ければわりと観光しやすいような気がする……しらんけど

また、2018 年の記憶を掘り起こしてみると現在では廃止された運用や車両が数多く存在することに驚く。当時「ブルートレインもう乗れなくて悲しいようぴえん」なんて言いながら、数年後に廃止される車両に平然と乗っていたわけだ目の前にあるものがいつまでも当たり前に存在すると思わずに、今という時を意識的に生きていこうと改めて思った。

……といったところで今回はここまで。

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