【教育雑感】教材サイトは今後の授業における1つのテーマ
2年前から教材サイトを作りはじめた。とある研修会で教科調査官に、
「皆さんの作った教材やノウハウを幅広く伝わるために、教材サイトなどを作ることは有効な手段です」
…的な話を受けたことがきっかけだ。研修会が終わったあと、
「教科調査官から宿題がでた…」
「教科調査官の課題をやらねば…」
的な感じに私の周囲は動き始めていた。実際に教材サイトを作り、運営していた人たちが何人いたかはわからないが、私はその話を受けたあと、気持ちが消えないうちに勢いで教材サイトを立ち上げた(研修会に参加して上がったモチベーションは動かないとすぐに失われる)。教材サイトは元から興味はあったし、私にとっては良い機会となった。
1.使用したサービス
WordPress、Wix、Jimdo…などなど、迷いに迷ったが、プリントデータのアップロードを考えると、けっきょくGドライブ管理になるだろうと思い、Googleサイトを選択した。見栄えが良いとは言えないが、教材サイトとしての管理ならば十分だと判断した。
2.著作権の問題
スライドをアップロードするとなると、教科書の図版や、Webサイトから持ってきた画像の著作権が課題として出てくる。教科書会社に連絡したが、期間限定のモニター契約になるとのことだった。期間限定では過去資料を掲載することができなくなるので、教科書の図版掲載は断念した。スライドの図版は、以下の図のように教科書のページ数だけを掲載することで対応した。
3.生徒の反応
教材サイトを稼働させてから3年経ち、ようやく生徒の反応が変わってきた。今までは「正直あまり見ていなかった」という意見が多かったが、今年になってコンテンツ(過去問の掲載など)も充実したせいか、アンケートでの肯定的な意見が増えた。主なアンケート結果を掲載する。
【アンケート結果】
「本授業では、教材サイトを公開していました。役に立った、正直見ていなかった、もっとこうして欲しいなど、率直な意見を聞かせてください」
●テスト前日に毎回そんなのがあったなって思い出してみていたけどすごく役に立ちました。教材サイトの公開は必要です!!!!!
●授業でやったところの振り返りが出来たので、助かりました。
●役に立ったけど、一個一個の動画が少し長くて見るのが大変だった。
●あんまり見ていませんでしたが授業でノートに写しきれなかった分とかを家でゆっくり移すことができたのでスライドを公開してくれていたのは助かりました。
●単元ごとに説明動画が貼ってあって、自分で説明動画を探す必要がなかったのですごく助かった。説明に使われていた、スライドなどもダウンロードできたのはすごくありがたかった。
●とても役に立った。授業中にすべてをメモするのは無理だから教材サイトはすごくべんりだった。
●教材サイトはスマホでも見れるという点はよかったのですが、そこに貼られている動画の内容が難しかったのでもう少し身近なものでたとえるなど、わかりやすい動画にしてほしいです。
●試験前などはすごい頼りになりました。プリントに記入し忘れていたとこもあったのでよかったです。
●ほんとに役に立ちました。授業を聞いてもうまく理解が追い付かないときや、内容を忘れたときなど見返すことで、深く理解をすることができました。
●スライドにもっと説明を増やしてほしい。
●プリントがなかったりしたときにみれたのですごく役に立ちました。
●テスト前に見たい時などに見ることができて役に立った。先生が赤いペンで書いた部分も見れるようになればもっといいと思う。
●テスト前に見ることで、記憶がよみがえってきて分かりやすかった
●授業できていてなかったところとかみなおせるしスマホで見れるからめちゃよかった。
●教材サイトは一番初めのテストの時から使っていて、とても役に立った。移し忘れちゃったものを、もう一回見れるのはほんとにありがたいです。
●教材サイトは本当に助かりました!!!!あれがなかったらもっとテストの点数低かったと思います。
●パワポが見れるのは良かったです。もっと例題を追加してほしかったです。
●役に立った。テストギリギリで勉強をし始める私にとって教材サイトは天使に見えた。
●練習問題の解説ほしい(独学するときわからな過ぎて諦めたことがあった(笑))
●とっても役に立った。更新のスピードあげてほしかった。テストの度更新してほしい。
4.課題と展望
アンケートから見えてきた課題を三つに絞る。
① 動画解説
自分の授業用にカスタマズするには、自ら動画を作成する必要があるだろう。
② 解説資料
ブログを使って授業資料を開設しているページもある。そうったものを参考にすれば、動画ではなくても授業をwebページに落とし込めるかもしれない。
③ 問題演習
web上でテストの練習問題などを提供できる仕組みがあれば、定期考査前の効果測定のような利用もできる。CBTをwebサイトにどうやって実装するのかは課題だが、効果は高いと予想できる。
5.結論
どの授業であっても、今後はオンラインとの融合はテーマになると考えている。教材サイトの制作は今後も研究を進めていく予定。
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