ドクカン「サラバ!」②
まず、読み進める前に”ドクカン”について以下3点お気を付けください。
① 単純にその本の読書感想文+@的なものです。
② もしかしたら+@がメインです。というか「メイン」です。
③ ネタバレ要素満載です。ただ、詳しく書きません。
以上の3点お気を付けください。
【サラバ!】
作者:西加奈子
出版:小学館文庫
この本はいろんな物事に触れた。宗教、政治、イジメ、人間関係や性事情などいろんな物事に触れている。本の中では男が男を好きになり告白するシーンがある。そのシーン前後には同性愛者を弄るやつや暴言を吐く人間もいた。本の世界に限らず世界には性事情の問題でイジメられる人や自殺してしまう人がいる。
男が男を好きになっても、女が女を好きになってもいいじゃないか。僕は思う。
宗教を改宗したっていいじゃないか。僕は思う。
国や人種で人を見下したりする必要などないのだ、難癖つけて人を見下す必要なんてないのだ。
誰だってわかってる。
誰だってわかってるはずさ。
僕も分かっている「つもり」だった。あくまでも「つもり」であってそれは本心ではなかった。
違ったのだ。
僕はその人の個性に寄り添っているつもりで、他人を見下している自分がいることをこの本を通して感じた。それは見下したいと思っているわけではなく、相手を下にみることで自分自身の精神状態を保つような弱い人間だった。
そのために色眼鏡を掛けてでも自分は強いんのだ!とアピールでもしないと救われない人はいる。
誰しも強くなりたい。強くいたい。強い自分になりたい。
その例が僕だった。
主人公:圷歩もその考えに近い人間に見えた。圷歩も同じような精神状態で彼の悩みや思いを共感した自分がいたから。自分は凄く弱い生き物だった。色眼鏡をかけないといつか自分が壊れるのではないかと怯えている自分を知った。この普通と思われる精神状態は少し歪んでいた。心の中に歪んでいる自分がいるから普通と思われる精神状態をなんとか維持できている。つまり、僕は歪んでいたのだ。きっと圷歩も。しかし彼は立ち直った。
それは彼は「サラバ!」を見つけたから。
「サラバ!」という彼が心から「信じるもの」を見つけたから。
だから僕もこれからの人生において最も大事なことを見つけなきゃいけない。
「心から信じれるものを見つける」ものを。
それはなんでもいい。茶トラの肛門から始まった「サトラコウヲンサマ」でもいい。渦巻貝でもいい。僧侶でもいい。
なんでもいいのだ。
自分が見たそのものを信じる強さと見えないものを愛する強さを僕は持たないといけない。
これらを見つければ、歪んだ僕の精神は多少修正するのかもしれない。
「マッサラーバ!」
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