リンクトイン調査・ニーズが高いジョブベスト10
2024年、初の投稿です。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
年初にはその年のトレンドに関する記事がいろいろと出てきます。毎年楽しみに読んでいますが、内容をしっかり覚えているかというと結構忘れてしまうこともあります。
更には昨年、一昨年のトレンドとなるとまったく覚えていません。そこで他の記事に比べて賞味期限が短いものの、トレンドに関する記事を毎年積み重ねていくとそれなりに面白いのではないかと思い、早速書いてみました。
米国・ニーズトップ10
今回はリンクトインが実施した2024年にニーズが高くなると考えられているジョブに関する調査です。2019年1月から2023年7月で数百万のリンクトインメンバーを対象にジョブの増加傾向を分析した結果とのことです。
米国において2024年にニーズが高まると予測されるジョブのトップ10は以下です。
Chief Growth Officer
Government Program Analyst
Environmental Health Safety Manager
Director of Revenue Operations
Sustainability Analyst
Advanced Practice Provider
Vice President of Diversity & Inclusion
Artificial Intelligence Consultant
Recruiter
Artificial Intelligence Engineer
1位のチーフ・グロース・オフィサーとは日本ではあまり耳慣れないジョブですが、デジタル・非デジタルのマーケティングも含めて事業成長を牽引するジョブです。
1位のチーフ・グロース・オフィサー、4位のレベニュー・オペレーション・ダイレクターなど、経済が不安定化する中で事業成長を確実に進める役割が見られます。
同時に2, 3, 5位にはESG関連のジョブが見られます。投資対象としてのESGについては陰りが見られるようですが、企業の取り組みとしては事業成長に加えて引き続き強化していく流れのようです。
デジタル関連は8位、10位。個人的にはもっと多いのかと思いましたが意外と限られています。コロナ禍中のデジタルブームもひと段落ということなのかもしれません。
人材育成の観点から見ると、人事関連は7位と9位のみ。トップ10に入っているので注目は高いといえますが、こちらも限られています。またDE&Iのほうが採用よりも順位が高くなっており、激化していた人材獲得競争も一息というところなのかもしれません。
英国・ニーズトップ10
保険など英国らしいジョブはあるものの概ね米国と似たような傾向のようです。英国では人事関連ジョブはトップ10には見られない代わりに医療系ジョブが目に留まります。
Sustainability manager
Sales development representative
Underwriting analyst
Chief revenue officer
Dental therapist
Home health aide
Artificial intelligence engineer
Demand generation manager
Civil supervisor
Security operations centre analyst
4位のCheif Revenue Officerは、米国に特にみられるCheif Growth Officerよりはデジタル色が少ないジョブのようです。Chief Revenue Officerの進化系がChief Growth Officerといったところでしょうか。
進化するジョブ
「"グローバル"にあるから日本でも」という単純な話ではないですが、各企業・各国がどのようにジョブをデザインしているか理解することは、競争戦略の手がかりとなります。
特に2022年末から急激に進化している生成AIを活用したジョブについては、各国・各企業がどのような責任やスキルを設定しているのか、注目したいところです。
たとえば、AI Engineerのジョブ・ディスクリプションの責任の欄を見ると一番目に「経営層にデジタル全般の助言を提供」とあり、いきなりハードル高い感じです。これだけでも日本では候補者がぐっと絞られてしまうのではないでしょうか。
日本でもジョブ型人材マネジメントへの関心が高まっていることから、ジョブのニーズやデザインについての関心が今後は更に高まるかもしれないですね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。