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読書記録|『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』

読了日:2022年2月9日

 Mr.インテリジェンスの江崎道朗氏による『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』。

 日本がABCD包囲網の経済圧力によって”死か、戦うか”の選択を迫られ、後者を選び第二次大戦に流れ込むに至るには、世界革命を目論むレーニンが作ったコミンテルン(共産主義インターナショナル)の活動が深く影響している。

 そのコミンテルンによる共産主義のシンパが、日本の政府内部で工作をし、どんどんと日本を陥れていった。

 全体主義というと共産主義を思い浮かべる人が多いと思うが、実は全体主義には左翼全体主義(共産主義社会をめざす)と、右翼全体主義(天皇を戴く社会主義的統制国家)がある。
 後者は以前も現代も存在している思想だが、あまりそこに気付く人はいないのが日本の欠点であるかもしれない。

 こういうものを読む度に、"歴史から学びを得ない"という日本の体質はなかなか変わらないと感じる。
 スパイ防止法などでどんなに法整備をしても、それを使える人がいなければ何もならない。
 また、スパイを排除さえすれば済む話ではない。
 浸透したものを取り除くのは困難である。

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