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読書記録|田中正明『パール判事の日本無罪論』
読了日:2022年6月11日
原版は1952年。
GHQによる日本統治が終了した、サンフランシスコ講和条約発効の直後に発刊されたもの。
東京裁判で唯一、「被告人全員無罪」を主張したインドの法学者でもあり裁判官のパール判事の肉声が聞こえてくるような、価値ある一冊。
マッカーサーも後に、「あれは不当だった」とトルーマンに語った話は有名。
パール判事のような人がもう何人かいたならば、その後の日本の未来は今とは違ったものになっていたかもしれない。
「私が日本に同情ある判決を行なったと考えるならば、それはとんでもない誤解である。私は日本の同情者として判決したものでもなく、西欧を憎んで判決したのでもない。真実を真実と認め、これに対する私の信ずる正しき法を適用したにすぎない。それ以上のものでも、また、それ以下のものでもない」
パール判事のこの言葉だけで、『パール判事の日本無罪論』を読みたくなるはずだ。