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畑の果樹がつぎつぎ枯れる現象について農事日記を見直すことで手がかりがひとつ見つかったかもしれない
はじめに
みかん畑で長いあいだ実をつけていた木々がつぎつぎに枯れる現象に見舞われている。数年前からどうもおかしいと首をひねるばかり。これについては先日記事にした。
そこで気になり5年ほどつけていた農作業ブログを読みかえしてみた。すると…。
みかん畑で起きていること
みかん畑のポンカンやタンカンなどお気に入りのかんきつがつぎつぎと枯れるなぞの現象。そのようすを先日記事に書いた。
そこでその原因をさぐるため、農事日記がわりのブログをよみかえしてみた。かんきつやポンカンなどのキーワードをたよりにみずからの日記を検索するといくつかの記事が表示された。
2016年まで読み返して、どうもこれかなという記述(2016年9月と12月)を見つけた。
そのままふたつを記す。
2016年9月の日記から
「台風の予報が的中したので、きれいにできつつあった畑の作物もここ数日であきらめることができました。
対策をしたつもりでも想定している以上の風が吹いたのでひとたまりもありません。苗も同様です。畑に植えて順調に育ちつつあった小松菜などもほとんど壊滅状態でした。
いのしし除けのビニール囲いは竹で支えていたのですが、根こそぎすべて倒れたので、今日は朝からその修復に5時間ほどかかりました。畑Bと畑Aの作業小屋も窓やガラス戸が倒れる被害がありました。ぱったりまっすぐ倒れていたせいか窓ガラスが割れてなかったのは奇跡です。
桃の枝は折れ、杉山の50年以上育って幹回りに腕を回しても届かないほどに育っていた木々があっさり倒れてしまいました。これは明日以降にまわします。
20㎞ほど離れた南部の地域では電柱が倒れたところがあり、義母の住む近所で心配でしたが大丈夫でした。
大豆はよく育っていたのですが、ビニールひもを2重に張っていましたが、それでもかなり斜めになっていたので、1株ずつまっすぐ立て直していきました。
家の庭でも20年育ててきたけやきの木の枝が幹の元の方でぽっきり割けてしまいました。風の力を思い知らされました。これも明日以降に片づけます。」
2016年12月の日記から
「先日の台風で多くの木が倒れました。うちの林の杉やヒノキの倒れたことはお伝えしましたが、それにくわえてももはほぼ全滅でした。くりも育てていたのですが軒並み太い枝がなくなりました。みかん類も根こそぎ倒れたり、折れたりしました。
根こそぎの畑Bの早生みかんの木はまだ小さかったので、倒れたものをそのまま立ててすぐに添え木をして応急措置したのですが、このブログで紹介してなかったみかん畑のほうは何本か枯れてしまいました。
なかでもおいしくて毎年楽しみにしていたポンカンはこのあいだ葉が落ち、枯れてしまいました。仕方がないので登熟中の実をすべて収穫して、まだ酸っぱい最後の実を惜しみつつ食べています・・・。」
これらの記述から気になったこと
上の記事にあるように記録的な台風だった。
かんきつ類の枯れていくこととの関連でこの風が気になった。家の一部が壊れ保険がおりたぐらいで。めったに出会うことのないぐらい。
とくにの吹きかえしの風で、この地域の見わたせる範囲のスギやヒノキの北西斜面や谷あいの大木が数多くなぎたおされた。甚大な被害だった。5年過ぎたいまでもいまだ手つかずの倒木の山が多いぐらい。
そしてわたしのところのみかん畑。どうもこの風で根がずいぶん動かされ傷んだことはたしか。木のまわりの土が浮いていたので、すぐに寄せておさえる作業をしたぐらい。
このあとマイナス6度の最低気温を示した記録的な寒波が訪れた。低温のつづいた冬だった。この寒波のあとにはみかん農家の方の木が何本か枯れたぐらい。
この方からここまで低い気温のつづいたことはなかったと話を聞いた。どうもこのあたりに原因がありそう。
おわりに
この年の冬以降、わたしのところのみかん畑の木々がつぎつぎと枯れていく。枯れ方が特徴的。それまで元気に見えてとつぜん葉のみずみずしさが失われて全部の葉が丸まっていく。
あきらかに根からの水分の吸収が追いついていない。それから日をおかずにあえなく枯れてしまう。多くの木が実る途中の果実をつけたままで急激に枯れている。
不自然な枯れ方。おそらく果実にいちばん水分を供給したい時期の高負担に根が耐えられずに枯れたもよう。風による物理的な根へのダメージに低温障害が重なってしまい、根の能力が低下したのだと思う。根にどんな障害が加わったのかについては今のところ不明。
いずれにしてもあくまでも私見だが。