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数字で成功したかを考えている

■数字で成功したかを考えている

私たちは、物事を合理的に決断できない

冷静に考えているようで
実は気分や感情に流されている

しかし、その決断が正しいかったかどうか考えるときは、
数字といった合理的な考えを持ち出すしかない

例えば、夢に挑戦した結果は経済的成功を指標にする

そもそも合理的に決断していないのに
合理的な結果になっていないことに後悔する

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感情で決断し、論理で評価する

人間は想像以上に合理的に判断できません。

それを象徴した実験にプロスペクト理論というものが存在します。

その理論によれば人間は、得することよりも損しないことに対して2.25倍偏った判断をするというのです。


この傾向は、主に株取引などにみられます。

株取引で利益を出しているときは、なるべく早く決済をして確定させたいと考えます。

例えば、1000円利益が出ているとわかれば、それをなるべく早く確定させたいと思うのです。

しかし反対に1000円の損失を出しているときは、早く損を確定させようとはしません。


損をしているときは、しばらくたてば、株価は回復するだろうと楽観視をし、理論通りにいけば2.25倍、つまり2250円損したところで、ようやく損を確定させるのです。


この取引の判断を理屈で考えれば、どちらも1000円という上下の範囲の中で行われていることです。

しかし、私たちは、同じ1000円の幅とは考えることができず、確実なメリットがあればそれを選考し、不確実でもデメリットを解消できるなら、こんどは、そちらを選好するのです。


この理論がすべての事柄に該当するかは、わかりません。

ただ、確かなことは、人間にとって合理的に決断はすることは非常に難しいということです。


このように、私たちは感情で決断をしがちにもかかわらず、その決断の評価を考えるときは、合理的な考え方を持ち出します。


例えば、ミュージシャンになりたいと夢を持った人が会社を辞め、バンド活動を始めた場合その決断の成否は収入で測られます。

その人が後に生活苦になり、毎日一食生活と聞けば、会社を辞めた決断は間違っていたのでは?と指摘を受けます。

しかし、そうした下積み時代を得てひとたび売れて年収は3000万円になったとなれば、会社を辞めた決断は正しいと評価されるのです。


考えるべき点は、夢を追うために会社を辞めることは、その後の年収がどうなるか?という合理的なものではなかったということです。

夢が収入を増やすことだとしたら別ですが、ミュージシャンになりたい!というのは、感情が決めた決断です。


また、反対に理屈で決めたこと後々、感情で評価してしまう場合もあります。

例えば、子供を一人育てるのには2000万円以上掛かるので、子供を作らないというのは合理的な決断です。

しかしその後、この決断に対して「子供がいたら幸せだったかもしれない?」と感情で評価を始めたりします。

先ほどの例とは違い、合理的な判断で決断をしたにも関わらず、今度は幸せという非合理な指標を持ち出すのです。

このように感情と理屈を両方を整理できないことにより、私たちは、日々苦しんでいるのです。


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