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【絵本紹介】じぶんのいろを探し続けた先にみつけたものは…『じぶんだけのいろ』


「ぼくらは どうしても じぶんのいろを もてないんだろうか?」



動物はそれぞれじぶんの色を持っているのに、どうして、カメレオンだけは周りの色に合わせて変化し、「じぶんの色」が持てないんだろう・・・そう嘆いていたカメレオンが、年上のカメレオンに出会い、悲しみを共有します。

「ぼくら いっしょに いて みないか?」
という言葉は、あったかくて、いとおしくて、プロポーズのよう。ふたりは恋人同士なのかしら?そんな想像もしてしまいます。

ふたり(2匹)はともに生活を始めます。
緑になり、紫になり、黄色になり・・・いっしょにいれば、いっしょの色に染まり、共感しあえる。


じぶんだけの色にこだわっていたカメレオンが「じぶんの色を探すなんて、ちっぽけだなぁ」と、気持ちが移り変わっていく様子が伝わります。
大切な仲間がそばにいることで、じぶんがわかり、ありのままでいていいんだ・・・それが一番幸せなことなんだと知るのです。


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わたしも・・・


「人とちがっていいんだよ」という言葉がいつもこころに引っかかってた。けれど、人と同じように生きることしかできなくて、本当の自分らしさが分からなくなっていた頃のことを、ふと思い出しました。

SNSをひらけば、誰かの幸せそうな様子が映し出される。それに比べて、じぶんはなんてちっぽけな存在なんだろうと落ち込む毎日。
そんなことにとらわれずに、世の中のさまざまなしがらみから抜け出して、わたしらしく幸せな人生を歩みたい、そう思っていました。

「自分らしさ」って誰かが与えてくれるわけでもないし、
「自分探し」ってどこかにあるわけでもない。
今の自分を否定しても見つからなくて、
人との違いを受け入れたり、つながりを感じることで見えてくる。


2匹のカメレオンが、そう気づかせてくれました。


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「一色にしか染まれない存在」と「何色にでも染まれる存在」と
あなたは、どちらになりたいですか。

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わたしたちは、ないものねだりでお互いをうらやましがっているのかもしれません。
じぶんだけの個性があるのは素敵なことだけど、誰かと一緒にいることで自分が自分でいられることもある
と思います。寄り添って生きていくのも素敵なことですね。

0、1、2、3歳が読めば、色彩あふれる絵を感じる。
4、5、6歳が読めば、「ぼくは何色なんだろう」と、じぶんの色を考えるきっかけに。
小、中学生が読めば、じぶん自身のことや、「仲間がいるって幸せなんだね」と共に歩んでくれる友達のことを想い、
おとなが読めば、「ありのままのわたしでいいんだ」とわかり、こころが落ち着きます。

どの年代にもオススメできる、
そして、何度読んでもこころに響くすてきな作品です。


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