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頭のなかにある思考のエッセイ

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自分のなかにもやもやと浮かぶものの輪郭をとらえたくて綴る、文章の置き場所。主に自分のための言葉たち。
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2023年6月の記事一覧

自分に失望したときは

自分にガッカリすることが、ある。 もっと寛大だと思っていたのに、小さなことでイライラしているとき。人の成功を素直に喜べなかったとき。思っていた以上に、上手くできなかったとき。 この「ガッカリ」は、自分への期待と現実とのギャップが生み出す。 理想の自分や「こうあるべき」と描く自分像と、そこには到底達していない自分との落差。イメージから現実への落下距離が長ければ長いほど、失望は深くなる。 さて、自分に失望したとき、頭の中にどんな言葉が浮かぶだろう。 やっぱり自分はダメだ

劣等感のかたまり、ふたたび。

「あの人はこんなに活躍しているのに、それに比べて自分は……」 Twitterのタイムラインを追いながら、じわりと焦りの感情が浮かぶ。 自分のなかにその感情が滲んだことに、わたし自身がとても驚いた。 なぜならこの焦りと劣等感の手触りが、随分と久しぶりだったから。 * かつてのわたしは、劣等感のかたまりだった。 画面に浮かぶ知人の活躍を見ては、そちら側になれてない自分に落ち込み、華やかな日々を過ごす友人達の投稿は、地味なわたしの冴えない日々に影を落とした。 「あの人

自分を閉ざしすぎていたんだな、と反省してる

「閉じすぎていたんだな」と、反省している。 長らくの間、ずっと自分を閉じてきた。 「人付き合いが苦手」というレッテルを貼り、それを免罪符にして自分を閉ざした。 人との関わりを減らすことで、自分の心の負担は軽くなった。ただ一方で “人と関わることでしか生まれない喜び“ を、だいぶ失ってしまったような気がする。 「人の悩みはすべて人間関係」と、心理学者のアドラーは言う。それは裏を返せば、人の喜びのほとんども人間関係から生まれるとも言えそうである。 それでもわたしには「閉

「やりたいこと」から「自分だからこそできること」へ

「やりたいこと」がたくさんあるとき、その中から「自分だからこそできること」の成分が多いものに、エネルギーを注ぐのが良い。 そんな考えがポンと頭に浮かんできたのは、先日鎌倉山のブックカフェを訪れたときのこと。 ずーっと行ってみたいと思っていたブックカフェ。 駅からだいぶ離れていて、道中に急な坂や階段があることもあって、自分の休みと天気との関係を見ながら、1年ほど機会をうかがっていた。 そして、よく晴れた初夏の日。ついに訪れたのだった。 「好きな感じだろうなあ」と思い描