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教員の働き方改革と一体にした授業改善をめざすカリキュラムマネジメントについて(1)

はじめまして!
石田 利生 です
1986(S61)年4月より大阪府立高校に勤務し、2023(R5)年3月31日に定年退職しました
37年間の教職、6年間の校長経験をふまえて、後期中等教育(高等学校)の可能性、方向性、課題について、特に「授業改善」と「教員の働き方改革」を中心に思うところを綴りたいと思いno⁺e をはじめてみました
お付き合いいただくとともに、一緒に考えを拡げ深め合っていっていただければ大変嬉しく思います

私は、2017(H29)年より3年間 大阪府立東百舌鳥高等学校、2020(R2)年より3年間 大阪府立箕面高等学校(以下、箕高)の校長職に就きました。主に箕高のマネジメントをふまえて具体的なお話をさせていただきます

箕高に着任した2020(R2)年は、4月・5月の一斉休業、6月からの分散登校ではじまりました。2020(R2)年入学生たちは、入学式のみならず、青年期の発達段階でかけがえのない教科外教育活動である部活動、体育祭、文化祭、校外学習等を1年次・2年次と制限を受けながら高校生活を送ることになりました。箕高ではコロナ禍の3年間、初年度は1泊減じることを余儀なくされましたが、それでも予定通りの旅行先に予定通りの日程で修学旅行を行いました。が、少なくない学校で、延期・中止、延期・(濃厚接触者になった際に)保護者が自家用車で迎えに行くことが可能な地域への行き先変更を余儀なくされることになりました
コロナ禍、生徒たちのおかれた実態については共有し一緒に考えたいことが綴り切れないほどありますが、ここでは「授業改善」に焦点を当てて述べてみたいと思います
 
コロナ禍、一斉休業、分散登校期間、先生方には、オンライン学習でもできることは何か、対面授業でしかできないことは何か、という授業の本質に迫る問いが突き付けられました
さらに、先生方には、従来の「学習評価」の在り方の根底を問われる状況が迫ります。令和4年度 入学生から始まった観点別学習状況の評価(各教科等の目標や内容を、育成をめざす「資質・能力の三つの柱」(知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度)で再整理し、3観点による資質・能力のバランスのとれた学習評価を行う)において、新しい授業観の構築・適正な学習評価に学校全体で取り組むことが必要不可欠になったことです

他方、初等・中等教育諸学校における「教員の働き方改革」は喫緊の課題で、文部科学省は、「教師のこれまでの働き方を見直し、自らの授業を磨くとともに、その人間性や創造性を高め、子供(ママ)たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようにすることを目的として、学校における働き方改革(学校における働き方改革について:文部科学省 (mext.go.jp))。」を推進するとし、大阪府においても、令和5年4月、すべての学校で導入すべきものとして「学校における働き方改革の取組10項目(h1-2.docx (live.com))」を策定し、全庁を挙げて課題の解決に取組んでいるところです

私は、新学習指導要領完成年度となる令和6年度に向けて、京都大学 大学院 教育学研究科 教育方法学研究室 の先生方による著作・論文・講演・研修会や、関西学院大学 高等教育推進センター 時任 隼平 教授の実践に学びながら得た知見で実践した校長マネジメントを振り返り、先生方の働き方改革と一体にした、観点別学習状況の評価の理念に基づく新しい授業観、適正な学習評価・授業改善、それを可能とするカリキュラムマネジメントについて実践・構想してきたことを問題提起したいと思っています

専門的知見・実践的知見にエビデンスを求めるように心がけましたが、現場の肌感覚による論考が走っている感が否めません。何かのきっかけで、現場の生徒たちや先生方が幸せになっていくような議論が拡がればと願います

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