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富裕層目線で世の中を見てみると。。

最初にお伝えすると、私は全くもって、富裕層ではない。だが、無縁だとも言いきれない。

記者をしていたことで、取材先だったり、そこから派生した人脈が広がり、富裕層の方々と接点を持つことがあった。彼らの世界を垣間見る機会も時折ある。 

ちなみに日本での「富裕層」の一般的な定義は、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の世帯、5億円以上は「超富裕層」とのことだ。
 

私が出会った何人かは、間違いなく「超富裕層」に属している
 
彼らは、上場企業の創業者、投資会社の役員、開業医といった社会の特権階級にいて、都心に不動産を複数持ち、都内の一等地の豪邸に住んでいる、やんごとなき人たちだ。
 
お子さん全員をスイスのボーディングスクール(全寮制スクール)に通わせているという方もいた。

庶民の私にとっては、そのような方々の金銭感覚はどのようなものなのか、常に関心があった。
 
こればかりは、資産をどのように築いたかによっても違ってくるだろう。
起業など何かのきっかけで巨万の富を得た、いわゆる成金タイプ、代々親から資産を引き継いで自身でも財産を築き、堅実に守っていく伝統的な富裕層タイプ。私が知っているのはどちらかといえば後者だ。
 

そして今でも付き合いのある知人女性の金銭感覚は意外と「普通」だ。
持ち物はさりげなくブランド品だが、金・銀・ダイヤで身をかためることはなく、品がある。
 
食事の際も、メニューをみて、「こっちのコースだと、メインが一つだから、少し安いのね」というセリフもサラリとでてくる。

世界中を飛び回り、東京にいる時はミシュランの星がある有名店で食事をするとのこと。ただ、その方が「先日は、〇〇に行った(店の名前が聞き取れなかった)」と言われても、全く嫌味に感じない。しかも、「一人5万円以上するのよ、高いわよね」と言われると、確かに高いのだが、こちら側に寄せてきてくれているとすら思えてくる。
 
彼女曰く、一人2―3万円の料理が、価値の境界線で、それ以上の金額の場合は、店のブランドによるところが大きいそうだ。
 
ちなみに彼女と食事にいくときは、レベルを合わせてくれているのかもしれないが、庶民の私でも気軽に入れるお店だ。
 
もちろん、何に価値をおくかで値段のとらえ方も違ってくるだろう。
(知人女性とは違い)食事にたいして重きをおいているグルメの富豪も当然いる。
 

富裕層に対するもう一つの関心事は、リッチな人たちは人生の幸福度も高いかどうかということ。
 
日本の内閣府が公表した「満足度・生活の質に関する調査(2019年調査)」の結果によると、「人は平均的な年収に達するときに満足度が大きく上がる一方で、世帯収入2,000万~3,000万円を超えると総合主観満足度はゆるやかに低下する」らしい。
 
それが本当なら、世帯収入2,000万~3,000万円が満足度のピークともとれる。
確かに、9割がお金で解決できたとしても、絶対にお金では解消できない1割の不満や不安は存在する
 

人の幸せって何だろう。


話のスケールが大きくなるが、一生散財しても使いきれない富を持つアメリカ人の多くは、慈善活動に多額の寄付をしている。節税対策もあるかもしれないが、フィランソロピー (philanthropy)と呼ばれる社会貢献活動を通じて、社会的ステイタスも誇示できる。

ある一定の物欲を満たしてしまうと、社会にどれだけ貢献しているか、世の中にどれだけ影響を与えているかが、幸福度や満足度につながっているのではないか
 
毎回、宝くじが当たらないかな、なんて考えている私が、富裕層の真の気持ちを知る由もない。

それでも、将来は自分なりに、何らかの形で社会に貢献したいな、という気持ちは一緒だ。
 
https://x.com/ATF_TOKYO

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