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「なぜ、人は死んではいけないのであろうか?」

 なぜ、人は死んではいけないのであろうか?
 欧米でも不治の病の人の安楽死は一部の地域で認められている。
 不治の病にかかっていない人の安楽死は、なぜ?認められないのであろうか。
 自殺する人は多いではないか。
 自殺したい人が、安楽死を受けることができる法律ができれば、どれだけの人が幸せになれるであろうか?
 人間には、「生への本能」である「エロス」と「死への本能」である「タナトス」とが無意識にある。精神分析学者、フロイドが証明した。
 「生への本能」=「死への本能」
という関係になっている。

 なぜ、「生きること」ばかりを人は、大切にし絶対視するのであろうか。
 「死への本能」へ至る「権利」を人へ与えるべきだ。
 世の中の価値観は大きく変わるであろう。
 臨床医学の治療は変わるであろう。
 宗教観は変わるだろう。
 文学・芸術・哲学の目的は、変わるだろう。
 詩さえ変わるだろう。
 社会制度・政治は変わるだろう。
 人間の生きている世界は転覆するだろう。

 今の世界は、生きたい人の世界だ。
 死へ至ることを望んでいる人の世界ではない。

フロイド


 
 

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