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「何のために本を読むのか」

  よく、「読んでおいたほうが良い本」とか「書店に行ったら買っておくか、考える本」のような類での「記事」を見る。
 
 だいたい、書籍というのは、「読んでおいたほうが良い」何て言う「理屈」がどこからでてきたのか分からないが、目的があってその書籍を探し購入するのである。
 「
 読んでおいたほうが良い本」という「発想」は、明らかに周囲の人がどういう本を読んでいるのかを意識して、仲間外れにならないように購入するのだろう。
 
 ファッションと同じ感覚でその人は言っていると思う。
 
 日本のファッション感覚というのは独特だ。当初は、個性を出すために人と違うファッションをしていた。それが、今度は、流行というものが出現し、もちろん、その流行の仕掛け人たちは儲けているだろう、皆が流行を追い同じようなファッションとなる。同じようなファッションをしていないと孤立し不安感を感じるのであろう。
 
 もちろん、衣装だけではない。
 
 顔型が卵型が流行だと、みんな卵型に見えるようにメーキャップする。
 
 それと「読んでおいたほうが良い本」というの同じだろう。
 
 こういう書籍が今流行だから読んでおく価値があるという言い方になるのだろう。流行本をなぜ、追いかけるのか?
 
 皆が、大勢が読んでいるからに他ならない。
 会話の時の話題にはいいだろう。
 しかし、共通の話題をするがために本を購入し読むのではない。
 
 本を読むという行為は、「想像的な行為」である。本に書いてある文字を読むことで想像性を働かせ、文字に生命を与えるのだ。
 
 はっきりいって、「読んでおきたい本」などはない。
 よく「読んでおきたい名作100」とかあるが、何をもって誰に名作だと感じられるのだろうか? 大切なことが抜け落ちているではないか。
 
 今、読みたい本を読む! それでいいと思う。
 
 条件何かはいらない。
 
 例えば、流行作家になるために賞を取りたい人なら、さっき言ったように目的があるから、今売れている本を数多く読み、どういう本が売れているのか市場調査と自身が書く小説の話題を選ぶために必要かもしれない。
 
 これは、目的がある人だ。
 設計士になりたい人なら設計関係の本や建築物の本を読む必要があるだろう。
 
 再度、ここで「まとめ」ておく!
 
 「読んでおいたほうが良い本」という「発想」は「流行」と同じく間違いである。
 
 そもそも、本は、自由であり読みたい本で十分である。
 
 それと「目的」「目的意識」がある人は、それを成し遂げるために、それなりの書籍が必要であるということである。
 
 書店に行ったらどうするか?
 
 先ほどと同じ回答である。


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