ハメの外し方を教えてほしい
僕は人前でハメを外すのが苦手だ。
周りに注目されたくない。
人の目を気にして生きている人間にとって、自分が主役になることはうれしいことではない。むしろいやだ。
人前でハメを外すとは具体的にどういう行為を指すかというと、例えば、飲み会で盛り上げたり吐くまで飲んだり道で適当に騒いだりする行為だ。
それができない。
「いやそんなんしなくてもいいやろ」と言ってくれる人がいるかもしれないが、そういう問題でもない。これは僕のこだわりである。
僕はなんでもできるようになりたいというこだわりを持っている。
課題が困難であればあるほど燃える。
自分にとって一番困難なことが「ハメを外すこと」なのだ。
だから逃げるわけにはいかない。
ハメラー(ハメを外せる人達の総称造語)たちは客観的に見て楽しそうに見える。
僕は一人でも楽しいが、ほかに楽しそうなことがあると気になってしまう。
自分が楽しめないことを楽しんでいる人たちを見ると悔しい。
そんな悔しさとこだわりでハメを外せるようになりたいと考えているのだ。
道端で寝転がったり、居酒屋で声のボリュームつまみが右に振り切ってる人達は言うまでもなく僕のアイドルだ。すごい。
やっぱりどうしても理性を捨てきれない。
一番効率よく理性を捨てられる方法を考えた時、思いついたのが「浴びるほどお酒を飲む」というものだったが、お酒を過剰摂取して死ぬかもしれない恐怖と、アルコール中毒になりたくないという理性が勝って結局手を付けなかった。
振出しに戻ってしまった。
もう年末だな。
年末だからといって別に何もしなくていいんだけど、なんだか少し気になってしまう。
外界と関わらなさすぎて体が透け始めている。
もしこの世に輪廻転生があるなら、TikTokで半端なダンスを踊るJKにでもなりたいな。
電車の床にカバンを置いてバカ騒ぎしたり、しゅんしゅんクリニックで笑ったりしたいね。
???「まあまあ、人それぞれだしひこくんにも良いところいっぱいあるんだから、それを伸ばせばいいじゃない」
あれ?マリーアントワネット??
いや、違う。これは「尾木ママ」だ。
あの尾木ママが言うんだったら間違いないな。これで安心して眠れる。
おやすみなさい。