『未経験スキル無しでもアパレルの業界で働くことってできるの?』 =圧倒的な量が質を生む=
質を隆盛と衰退が目まぐるしく訪れるアパレル業界。
常に新陳代謝が図られているので、結果として新しいモノが生まれやすい環境となっています。
栄枯盛衰はトレンドを発信し続ける業界の宿命と言えるでしょう。
これは何も企業単位に限った話しではなく、スタッフの入れ替わり(入職と離職)も多い業界となっています。
理由はいくつかありますが、年を重ねるごとにファッションの好みが変わっていくことと、教育制度が不十分で世代交代後のセカンドキャリアが築きにくいことが入れ替わりの主な原因としてあります。
ただ、入れ替わりが業界発展の一翼を担う新しい世代や感性を持った人材を輩出してくれているとも言えます。
アパレル業界で生き続けていくには、常に新しいことに挑戦していくことが必要不可欠と言えるでしょう。
最近では、有名セレクトショップが企業コラボとして期間限定のリユースショップを開いています。
一昔前では考えられないことですが、サスティナブルという時代の目標にマッチした新しいチャレンジと言えるでしょう。
この嗅覚と行動力こそが本来アパレルが持っている強みだと信じています。
新しいチャレンジには新しい人材が必要です。
当然、採用も積極的に行われています。
アパレルは実は異業種からの応募が非常に多い業界と言えます。
みなさんが知りたいのが「アパレル未経験スキル無しでも働くことができるの?」だと思います。
そこで、今回はこの知りたいことをアパレル業界の裏側からアプローチしてみたいと思います。
<アパレルで働く前に知っておきたいこと5選>
アパレル未経験スキル無しでもアパレルで働くことはできますか?
答えはYESです。
「アパレル業界で働きたい」、その熱意があれば不可能なんてことはありません。
それなのに、行動に移すことを諦めてしまっているヒトがいます。
「学生時代に働いたことあるけど、もうアパレル業界から何年も離れてしまっているから・・・」
「結婚して主婦になったから時間的に無理だろうな・・・」
「今までアパレルで働いたことがないから、さすがに転職は厳しいかな・・・」
などなど。
アパレルも常に進化しているので、働き方も多様化してきています。
そこで、面接や事前問い合わせで多い質問トップ5を紹介するので、これを読んで諦めかけた夢を再度追いかけてみてください。
*年齢制限はありますか?
答えはNOです。
何歳でもチャレンジできます。
例えば、有名セレクトショップでは10代から50代まで幅広い年代の方が活躍されています。
ターゲットが40代以上のショップでは60代や70代の方が店頭で活躍しているところもあります。
70代でもオシャレして自分の大好きな仕事ができるのは、アパレル以外では無いのではないでしょうか。
70代でも探せば様々な働き口はありますが、「自分が好きなこと」となるとそうはありません。
アパレルの接客業は年齢制限がなく、息の長い仕事と言えます。
大切なのは年齢ではなく情熱と行動力です。
*働くために事前に服を購入しないとダメですか?
これは企業によりますが、自身の持っている服で勤務O Kという店はあります。
明らかに取り扱いの無いブランドの服の着用はNGとなりますが、ブランドがわからないデザインの服やテイストがあっているものであれば問題ないという店は多く、特にセレクトショップだとそういう傾向が強いと言えます。
逆に、ワンブランド展開のショップでは、店の商品の着用が求められます。
そこのブランド品だからといっても古着で流通しているものは日本のライセンスのものではないのでNGという店もあるので、そこは事前に確認するようにしましょう。
レギュラーストアであれば、オンシーズンのものの着用が求められるので、毎シーズン全身揃える必要があると言えます。
その分、社販制度で50%から70%OFFで購入できたり、強化商品であればGive Away(無料提供)してくれたりというベネフィットが受けられます。
アウトレットストアではすでに70%OFFになっているものが多くあるので、そこから更に社販で安く買えるということはあまりありません。
その代わり、入荷商品が1点ものであっても先に見ることのできるスタッフがそれを購入することができる、というメリットがあります。
ワンブランドでは無い限り全身店の服を着ることはマストではないかもしれませんが、毎日見ていると良さがわかってきて、更に社販で安く買うことができるようになるので、結果的には全身店の服になっていってしまいます。
*髪型やネイルなど制限はありますか?
ここも企業によりますが、制限はほぼ無いといって差し支えありません。
ここはアパレルの特権とも言える部分です。
ある程度テイストに合ったスタイルは求められる部分はあるかもしれませんが、全く自分のテイストと合っていないところには行かないと思うので、制限は無いと言えます。
特に最近では、ファッションスタイルと髪の色はボーダーレスになってきているので、どのジャンルのファッションでも美容師並みに髪の色を自由に楽しむことができます。
ネイルに関しても、ファッションブランドがネイルビジネスをスタートさせているくらいなので、ここについても自由に楽しめると言えます。
「自分のスタイル」をどんどん発信し続けてください。
*主婦でも働くことはできますか?
答えはYESです。
現在はシフトの無駄を徹底的に無くし、本当に必要なところに人員を配置する調整が日々行われるようになってきています。
そのため、今までのように1日中店にいるような働き方ではなくなってきていて、主婦の方のような時短の働き方のニーズが増えてきています。
適正の人数で最大の成果をあげるためです。
コロナ禍によって、働き方の見直しが行われたことが大きく影響しています。
時短のニーズが高まったことで、主婦の方の働く場が増えたことは、とても良いことと言えます。
アパレル経験者にとっては経験を生かすことができますし、未経験の方にとってはアパレル業界に飛び込むチャンスが増えることになるからです。
ショップ店員に興味があったという方は多いので、主婦の方もぜひチャレンジしてみてください。
*ご飯をストックで食べることはできますか?
これは賃金の低いショップ店員にとって結構死活問題です。
ここの答えとしては、広いお店であれば可能ですが、狭い店だと難しいとなります。
なぜかというと、ニオイの問題があるためです。
食べ物のニオイというのは、思っている以上に強いです。
ショップによっては、アロマディフューザーを設置していて、香りを販売しているところも多くあります。
そこに、食べ物のニオイが漂っていては滞在意欲が失われてしまい、売上に直結してしまいます。
アパレルのショップ店員は給与が低いため、外食だとどうしてもお金がかかってしまうので、できればお昼ご飯は持参したいところです。
おにぎり程度であればOKの店もあるので、面接時に必ず確認するようにしましょう。
<以前勤務していた業界の常識はアパレル業界にとっては非常識>
前の会社の常識は新しく入る会社にとっては非常識。
逆もまた然り。
新しい会社(転職先)に挑戦するときは、これを常に念頭に置いてください。
何故かと言うと、会社によって呼び方ややり方が違うからです。
例えば、外資から内資に転職した場合、あまりにも文章や表現に英単語が多いと「過去の栄光にすがっている」と見做されます。
これは「英語表現」が悪いのではなく、新しい会社での呼び方を受け入れていないからです。
前職で使っていたと思われる一般的でない会社固有の概念的な言葉を使って、知っている英語をひけらかして頭を良く見せようとするのは、新しい会社(転職先)ではむしろ逆効果と言えます。
未だに前職で使った用語を使っている事自体、学習能力がなく、変化対応出来ないと言っているようなものだからです。
最初に経験した会社で基礎を教わるので前の会社のルールを踏襲してしまうのは無理もないのですが、転職するときは「新しいことを学ぶ」姿勢で臨むようにしてください。
前の会社の運用を正とするのであれば、ではなぜ前の会社を辞めたのですか?となります。
経験はビジネス面で存分に発揮し、言葉やルールは新しい会社に適応するようにしていきましょう。
*みんなが休みの日が忙しいので、友達と予定を合わせるのは難しい
アパレル業界を経験している方であればわかっていると思いますが、販売スタッフは接客業なので、基本週末休みは取りにくいです。
これは、全販売スタッフ共通です。
みんなが休みの日が忙しい時だからです。
そのため、接客業をすると週末休みの家族や友達と予定が合わせにくくなります。
休み希望を出せば休める時もありますが、繁忙期は希望であっても却下されることがあります。
法的にも繁忙期に希望休や有給を取らない事を会社がスタッフに求めることが認められています。
平日に休みが取れるメリットという部分もあるので、週末休みは取れないものと思って臨むようにしてください。
*アタマとカラダの両方を使う仕事
一般的にはアパレル業界は華やかな職業と思われていることと思います。
確かに他の職種と比べると髪型や服装など自由な面が多いのでそう思われて当然と言えますし、
むしろアパレルは華やかで魅力的であるべきでしょう。
しかし、華やかである一方でアパレルのどの職種も体力勝負のところがあります。
そして、ビジネスなので、当然体力だけでなく常にアタマもフル回転が求められます。
華やかで楽しそうな仕事に見えますが、実はアタマとカラダの両方を使うとてもハードな面があるのです。
検品検針作業・タグ付け・仕分け・振り分け・ビニールカバー掛け・出荷・入荷と毎日が大忙しです。
最後にハンガー替えもあるので、店頭に陳列される前段階ですでにハードと言えます。
一方、アタマの部分では、今週をどう戦っていくかといったバトルプランやイベントのシミュレーションなどがあります。
割引した場合どのくらい多く売れば通常時より多くのマージン(粗利)を得ることができるか?販売スピードを早めるにはどうしたら良いか?等のシミュレーションが常に求められ、会議で発表し上司のアプルーバル(承認)を取る必要があります。
アプルーバルが取れたら、今度はそれを実行に移すためにスピード感を持ってヒトを巻き込んで動かしていかなければなりません。
また、現在のトレンドから売り上げ・消化・マージンの予測は当然日々把握しておく必要があります。
予測は、経験からくる勘ではなく、どのようなロジックで戦略設計したのかが説明できないと、マネジメントは務まりません。
アパレルは、アタマとカラダの両方で汗をかくことが求められる仕事と言えます。
*学歴不問だが後々年収に差が出てくる
販売スタッフは学歴不問のところが多くあります。
最近では日本にもタトゥー文化が浸透してきていて、大手外資企業ではタトゥーは「個性」として認められています。
日本も少しずつグローバル化してきていると言えるでしょう。
とは言え、そういう動きが出始めてきたところという話しであって、必ずしも全部の企業がタトゥーをOKとしているわけではありません。
学歴についても同じで、不問のところが多くありますが、全部がOKということではありません。
学歴不問でも頑張れば出世していくことは可能ですが、年収レンジでは差が開いていきます。
一般的に大卒と高卒では生涯4,000万円ほどの年収差が開くと言われています。
アパレル業界もご多分に漏れません。
Fランであっても卒業すれば「大卒」となるので、可能であれば大卒を取っていただいた方が何かと得をします。
企業は生き残りをかけてこれからも多くの変化が必要になってきます。
それには当然よりアタマの良い人材が求められていくようになっていくので、マネジメントまで昇り詰めることを考えているヒトにとって大卒はマストとなっていくでしょう。
<アパレル業界の接客の魅力3選>
接客業には飲食・コンビニ・美容関連全般・スーパー・携帯・ブライダル・受付等があります。
では、接客業とは何でしょうか?
接客業とは、訪れたお客様にサービスを提供したりもてなしたりする仕事のことを言います。
お客様対応も様々なので接客業はこれでOKということがありません。
そのため、お客様対応を通して「ヒト」として成長していくことができる仕事と言うことができます。
例えば飲食であれば、入店されたお客様のコンバージョン(購買率)は100%ですが、アパレルでは良くて30%です。
10%から20%というところがほとんどです。
10人にお声かけして8人には断られ、時間をかけて丁寧に接客したとしても空振りに終わることもあるとても非効率な仕事です。
それだけ難しい仕事なので、アパレルで顧客作りができる方はどの職種の接客業もできると言っても過言ではありません。
魅力①接客で培った経験はアパレル以外の職種にも転用できる
アパレルの接客で成功するには顧客作りが欠かせません。
接客には瞬時に表面的な部分を見抜く観察力が必須ですが、顧客化していくには見えない部分の洞察力も必須と言えます。
これが出来るようになってくると、もっと「高額」なアイテムの販売に興味がでてきます。
そのため、顧客作りができるようになってくるとラグジュアリーブランドや車の販売といった質が求められる仕事に転職される方も多いです。
接客を極めたいヒトはまずはアパレルを経験されることをおすすめします。
圧倒的な量の接客が経験できるので、間違いなく長足の進歩が遂げられます。
魅力②コミュニケーション能力が高くなるので転職に有利に
では、なぜアパレルの接客がおすすめであり、転職に有利なのか?についてお話ししていきます。
先に述べたようにアパレルではお店にご来店されたお客様の2割前後の方しか購入されません。
逆に言うと、8回は失敗に終わります。
でも、この失敗が「経験」となります。
アパレルの接客業が転職に有利に働く理由が2つあります。
一つ目は、他の接客業と違って、購入目的がないお客様対応に対しても購入されるお客様と同等レベルの接客が求められるので、圧倒的にコミュニケーションの量が経験できるところにあります。
そしてもう一つは、お客様毎に毎回アプローチを変えていく必要があるので、バリエーションがどんどん増えることです。
同じパターンが通用しないので、失敗に終わった接客の後に内省するようになります。
この自己観察こそが成長につながっていくのです。
量が質を生む、これが真理なのです。
そして、8回の失敗のうち、「やっぱり買います」と戻ってきてくれる方もいらっしゃいます。これは、色々見て回ったけどあなたの接客が一番良かったと認めてもらえたこととなります。
例えば車の展示を見に来られる方は「買う覚悟」を決めてこられているのである程度店員の言葉に耳を傾けてくれますが、服は「買う覚悟」を決めていくようなところではなく、なんとなく覗いてみようくらいの感覚の方が多いので、立ち止まってもらうことはとても大変です。
短い限られた時間の中で振り向いてもらうために色々考えて臨まなければならないので、観察力と洞察力が鍛えられていきます。
アパレルの接客は量によってコミュニケーション能力が向上するので、接客スキルは転職の大きな武器になると断言できます。
魅力③魅せる仕事で常に緊張感があるため、健康で若々しくいられる
アパレルのスタッフは魅力的な着こなしでお客様に見てもらう仕事でもあるので、常にお客様や周りの目を意識して行動するようになります。
そのため、カラダのマネジメントが出来ている方がとても多い職業です。
プロ意識が高い集団とも言えます。
ウィンドウのマネキンが着ている服が魅力的に見えるのも、やはりボディラインがキレイであるためと言えます。
アパレルのスタッフの着こなしが綺麗に見えるのも、体型をキープしている部分が大きいです。
接客業は立ち仕事であるため、体型をキープしやすい職種と言えます。
ですので、みんな健康的です。
健康的で若々しくいられるというとても魅力的な仕事と言えます。
<アパレル業界の「スタッフあるある」5選>
アパレルはファッションを通じて「仕事も遊びも楽しむ」を率先している業界と言えます。
服装や髪型など自由度の高い職業ということもあって、アパレル業界は他の職業の方々とは少し異なった世界と言えます。
自由度の高い職種であるため、「遊びの延長」と考えてアパレル業界に入ってくるヒトは多いです。
個性を生かしたまま仕事が出来るからです。
だからこそトレンドを発信し続けているとも言えます。
そんな少し異質な世界の「アパレルあるある」を紹介していきたいと思います。
*買わないお客様を見極めてしまうようになってくる
販売スタッフとして慣れてくるとある程度購買意欲のあるお客様とそうでないお客様が見極められるようになってきます。
実際は、「ただ見ているだけ」のヒトがわかりやすいので見極めができるようになったと錯覚しているだけなのですが・・・。
見極めがエスカレートすると、自分の意思でお客様を選ぶようになってきます。
これでは仕事をしているとは言えません。
どの職種でもそうですが、企業に勤めている以上会社のペースでの仕事が求められます。
買うつもりのなかった方に「いいお買い物が出来た」と喜んでいただくことが求められているのです。
良い販売員でありたいなら、見極めは錯覚であり怠慢であると自覚することです。
*基本、アパレルは遊びが大好きなヒトの集まりなので、帽子はマスト
アパレル業界にいるヒトは遊びが大好きです。
遊ぶために働いていると言ってもいいでしょう。
睡眠時間を削ってまで遊んでしまうことがあるので、どうしてもギリギリの時間まで寝ていたいというのがあります。
そのため、髪の毛のセットをせずに済む帽子というアイテムが大活躍します。
帽子をして仕事ができるというのもなかなかありません。
帽子は遊び好きのスタッフにとってとても強い味方です。
*同じ職場や同じ商業施設内で恋愛に発展することが多い
商業施設には多くのテナントが入っています。
みんなファッションや遊びが大好きなヒトが集まっているので、近隣店舗のスタッフさんともすぐに仲良くなります。
同じ趣味を持っている方も多くいる上に仕事終わりにそのまま遊びに行けるファッションなので、友達や恋愛関係に発展していきやすい風土が出来ていると言えます。
また、販売スタッフはみんな平日休みなので予定が合わせやすいというのもあります。
他業種のヒトだとどうしてもファッションの方向性に違いが出てきてしまうので、同じ業界内で恋愛に発展していくのはある意味自然の流れと言えます。
恋愛に発展していくと仕事を頑張るモチベーションにもなるので、活性化はむしろ良いことと言えるでしょう。
*着こなしを間違えた日の絶望感がハンパない
毎日がファッションショーのような職業のため、着こなしを間違えた日の絶望感はハンパないです。
アパレルは自分の好きな服を着て仕事が出来る職業なので、毎日が勝負なのです。
家で試してみたときはいいかなと思っても、実際に外に出てみたら「なんか違う」となった時は、もう絶望感しかありません。
一日憂鬱となります。
このまま一日過ごせないという時は、新たに服を購入してしまう、というパターンも少なくありません。
予定外の出費は不本意なので、できれば避けたいですよね。
着こなしについては写真にすると客観的に見られるようになるので、失敗が軽減されていきます。
*誰よりも早く新作に触れるので「コレ欲しい」が止まらない
毎日のようにお店には新作が納品されてくるので、「コレ欲しい」欲が止まらなくなるのがアパレルの難点です。
それが楽しくてこの仕事をしているようなところもあるのですが・・・。
特にファッション性が一気に高くなる秋の立ち上がりが一番ヤバイです。
毎日納品が楽しみで、コレ来て出掛けたら楽しそうといろんな想像をしてしまいます。
しかし、多くの服を手に入れたとしても、結局着る服は限定されてくるので、長く着られるものかどうかを見極めてから買い物をするようにしましょう。
<アパレル業界に入ったら覚悟すること3選>
華やかな職業のアパレル。
業界に入りやすいという部分がある反面、その中で生き残っていくというのはとても大変なことと言えます。
アパレルはトレンドが売上に直結する職業のため、若い世代が大活躍できる土壌があります。
若いうちは勢いで戦っていくことはできますが、勢いだけで乗り切れるほど甘い世界ではありません。
それはどこの業界でも同じかもしれませんが、アパレルは特にシビアと言えます。
アパレル業界で生き残っていくために覚悟が必要なことについて見ていきましょう。
*年功序列のないシビアな世界であることを知っておこう
アパレルにおいてはもうほとんど年功序列は存在しないと言っていいでしょう。
店長が一番年下といった店もあります。
出世していくには、ビジネスなので当然結果が求められます。
こういう話をすると最初に結果を求めたくなる気持ちになってしまいますが、常に結果は後からついて来るものです。
日々失敗と成功を繰り返しながら精度を高めていくことが一番の近道と言えます。
アパレルは入れ替わりの早いとてもシビアな世界です。
自分以外は皆先生という気落ちで接し、毎日コツコツとスキルを磨いていきましょう。
*出世コースではなくスペシャリストを目指すという生き方も
アパレルではスペシャリスト、所謂職人を目指す、というのも一つの道としてあります。
エリアをマネジメントしていくことがやりたいことではない、リーダーは自分には向いていない、というヒトもいると思います。
ですので、そういう方はマネジメント以外の仕事に目を向けてみると良いでしょう。
エクセルが得意、分析が好き、ということであれば、データ入力や商品の入出荷をコントロールするセントラルバイイングチームを目指すというのがあります。
ディスプレイが好きということであればVMDのスペシャリストというのもありますし、現場がとにかく大好きということであればただの店長ではなくスーパー店長を目指すというのもあります。
スペシャリストは「価値」です。
価値があるヒトは社内でも市場でも重宝されます。
出世階段を登っていくことだけが生きる道ではありません。
一つのことを極める一点突破という生き方も価値が高いと言えます。
*マネジメントクラスになるまでは給与は厳しい
マネジメントを目指して日々業務に取り組んでいる方にとっては、そこにたどり着くまでは険しい道と言えるでしょう。
アパレルの現場ではトレーニング体制が十分確保されているとは言えないので、なかなか後任が育ちにくいという問題があります。
そのため、マネジメントクラスになると中途採用にしてしまう企業が多いです。
また、マネジメントクラスにならないとなかなか給与が上がっていかないという現実があります。
そこまで持たずに業界を離れていくヒトが少なくありません。
トレーニング体制が整備されている企業は良いのですが、ほとんどが整備されているとは言い難いので、自分自身で切り拓いていく必要があります。
まずは、上司に自分が目指しているポジションや職種を明確に伝えてください。
トレーニング体制が十分ではなかったとしても、わからないことは上司に聞けば教えてくれます。
逆に聞かなければ何がわからないかもわかりません。
必要な情報は自分で取りに行くことです。
そして、意欲や熱意のあるヒトには機会が与えられます。
当然パフォーマンスも重要視されるので、日々の業務の精度を高めていくことで信頼を勝ち取っていくのが良いでしょう。
一日でも早く現状を脱却したいのなら、自分で自分を動かすことです。
全てのヒトに可能性はあります。
<アパレルって未経験でも働くことができるの?のまとめ>
結論は、YESです。
未経験スキル無しでも働くことができます。
そして、顧客作りができるようになればそれが「価値」となるので、どの接客業でもたたかっていくことができます。
販売スタッフは賃金が低いため、長く続けるヒトが少ないです。
そのため、軽く見られがちな職業ではありますが、生き残ったヒトはそれがスキルとなって70歳になっても大好きな服の販売に携わることができます。
それほど息の長い価値のある仕事です。
ファッション関連はAIの代替えが難しいと言われている職業です。
これはアパレル業界にとってとても大きな強みです。
ヒトとヒトが触れ合うことは大きな価値があるので、希望を持ってアパレル業界に飛び込んできてください。