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『スライ&ザ・ファミリー・ストーン』栄光と挫折の歴史❸アメリカ黒人音楽入門⑤

『スライ&ザ・ファミリー・ストーン』関連の記事第3弾です。

今回は1972年以降の『スライ・ストーン』についてです。

⑦6thアルバム『フレッシュ』

・1973年 6thアルバム『フレッシュ』リリース

『フレッシュ』スライ&ザ・ファミリー・ストーン リリース 1973年6月30日
レーベル エピック・レコード プロデュース スライ・ストーン

1973年にリリースされたアルバム『フレッシュ』
オリジナルのリズム・セクションが失われ、しかもスライのコカインの使用が重度に達しているにもかかわらず、アルバム『暴動』の2年後にリリース。
スライは、アルバム『暴動』の制作で行ったように、マスターを執拗にオーバーダビングした。
このアルバム『フレッシュ』はリリース時にさまざまな評価を受けた。
バンドの初期の作品のファンは、この作品に注目しなかった。
しかしやがて『Fresh』はこれまでに作成された最も重要なファンク・アルバムの1つとして認識されるようになった。

Que sera sera - Sly & the Family Stone

ローズ・ストーンはドリス・デイの『Que Sera,Sera(Whatever Will Be、Will Be)』(日本語タイトル『ケ・セラ・セラ』)のゴスペル・スタイルのカバーでリードを歌った。

Whatever Will Be, Will Be (Que Sera, Sera)

ちなみにこちらが『ドリス・デイ』のオリジナル『ケ・セラ・セラ』

Sly & The Family Stone - If You Want Me To Stay (Audio)

シングル「If You Want Me to Stay」は米国でトップ20ヒットになった。

前作『暴動』の延長上にある作品なので、前作の影に隠れてあまり注目されていないが、個人的には好きなアルバムです。

Sly and The Family Stone- In Time

ジャズの伝説的人物である『マイルス・デイビス』は、アルバムの「イン・タイム」という曲に感銘を受け、バンドに30分間繰り返し、このトラックを聴かせた。
作曲家で音楽理論家の『ブライアン・イーノ』はアルバム『フレッシュ』を、
「リズム楽器、特にベースドラムとベースが、突然ミックスの重要な楽器になった」というレコーディングの歴史の変化を告げた。

⑧7thアルバム『スモール・トーク』

『スモール・トーク』スライ&ザ・ファミリー・ストーン リリース 1974年7月
レーベル エピック・レコード プロデュース スライ・ストーン

1974年リリースの、『フレッシュ』のフォローアップであるアルバム『スモール・トーク』は、1974年にリリースされたが、レビューがまちまちで売り上げが低かった。

Time For Livin'

『スモール・トーク』からの最初のシングル「Time For Livin '」は、バンドの最後のトップ40ヒットシングルになった。

Loose Booty

セカンドシングルの「Loose Booty」は84位がピークだった。

⑨『スライ&ザ・ファミリー・ストーン』解散と『スライ・ストーン』ソロ活動

実質、アルバム『暴動』以降、スライ&ザ・ファミリー・ストーンはバンドの体をなしておらず、スライ・ストーンのソロプロジェクトと言っていいが、コンサートやバンドでのテレビ出演も行っていた。
だからこそ、『暴動』『フレッシュ』など、その頃のアルバムや楽曲制作に関して『スライ・ストーン』という1人のミュージシャンの個性が強く出せたとも言える。
しかし、肝心のスライは麻薬漬けで、コンディション的にベストの状態でなかった。

ここからは時系列に沿って、スライ・ストーンを中心に、その後の活動を追っていきます。

1970年代、スライや他のバンドメンバーは、ギグを見逃したり、プレイを拒否したりして、ライブの予約に影響を与えることがよくあった。
多くのギグで、バンドが出演しなかった場合、またはスライがセットリストを終える前に出て行った場合、コンサート参加者は暴動を起こした。
 1975年1月 バンドは『ラジオ・シティ・ミュージック・ホール』をライブ会場として抑えた。
この有名な音楽ホールでは、8分の1しか座席が埋められなっかった。
そのため、スライとツアーメンバー、スタッフは家に帰るためのお金をかき集めなければならなかった。
『ラジオ・シティ』での失敗の後、バンドは解散した。

その後、スライはエピックのためにさらに2枚のアルバムを録音した。

・1975年 アルバム『High on You』

 『High on You』スライ・ストーン リリース1975年11月8日
レーベル エピック・レコード プロデュース スライ・ストーン

※Amazon、Spotifyは『Sly Stone』名義、Apple Musicは『シルヴェスター・スチュワート』名義

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