バービー【Jシネマレビュー#38🎬】
公開前からキャンペーンで炎上してしまった本作品ですが、アメリカで大ヒットということもあり、肝心の”内容”に注目して鑑賞してきました🎞
↑あくまで個人の感想です
・内容 12
・演技演出 16
・視覚効果 15
・音楽 16
・エモーション 15
近年増えてきている実写映画ですが、ついにバービードールまで映画になってしまいました👗
人形のドリームランドの世界らしく、ぶっ飛んでいたり、誇張が過ぎるシーンが多いのですが、所々で人間的な、感情に訴えかけてくるメッセージ性を感じ取れるシーンがあり、構成として非常に巧く作られているなと感じました。
人形界と人間界の狭間を描くということで、役を演じるのが非常に難しく思ったのですが、さすがはマーゴット・ロビーとライアン・ゴスリング。
バービーとケンは彼らにしかできないと思わせるような、素晴らしい演技でした👏
感情表現にダンスにと、彼らのインテリジェンスな才能を感じられるのではないでしょうか。
音楽も素晴らしく、デュア・リパ、リゾ、サム・スミス、ニッキー・ミナージュ、マーク・ロンソン、ビリー・アイリッシュなど有名アーティストが楽曲提供しており、非常に豪華です。
特に、デュア・リパのDance The Nightは、ノスタルジックな彼女らしい楽曲であり、バービーのテイストとかなりマッチしていたなと思います💃
ジョークもかなり効いた作品になっており、中でも自社のジャスティスリーグを自虐的にディスっているところは、ブラックさが際立っていました😅
↑
フライヤーはこちら
"ノスタルジーとノベルティー"
⚠️ネタバレがあるのでご注意ください。
アメリカでは、予想を上回る大ヒットを遂げている本作品。
その理由を勝手に想像していこうと思います🤔
バービー人形って現代では、どのくらい流行っているのでしょうか?
日本では、タカラトミーのリカちゃん人形がありますので、そもそもバービー人形の人気がどの程度かというものは測れませんが、おそらく過去に流行ったものというイメージはあるかと思います。
そのこと自体は、アメリカでも認識されているのでしょう。
映画内では、人間界のキーパーソンとして、母娘の親子が出てくるのですが、バービーに食いつくのは娘ではなく、母親の方でした。
バービー人形自体は小さな女の子向けのおもちゃですが、年代的には、親世代が、その懐かしさから映画に興味を持つことをターゲットにしていることが、内容から窺えます。
トイ・ストーリー3で、大きくなった主人公のアンディーが、幼き頃に遊んだおもちゃを見て、感情的になっていたあのシーンと重なる部分があったように思えます🥺
しかし、バービー人形自体は、単独作品として映画化されたことがなく、その新しいもの見たさに、多くの人が映画館へ足を運んでいるのではないでしょうか。
日本では、キャンペーンへの配慮が足りなく、バーベンハイマーは、批判の的となってしまいました。
バーベンハイマーは、広告としては、非常に残念なものとなってしまいましたが、2つの映画を組み合わせて、「どちらも見に行こう」というキャンペーンのスタイルは、今後の映画界でも増えていくのではないでしょうか。
時期を同じくして、ミッション・インポッシブルの新作をリリースしたトム・クルーズが、バービーとオッペンハイマーの映画の半券を手に、「映画館へ観に行こう」と呼びかけていたのも印象的でした。
映画業界は、ハリウッドのストライキなどもあって、混乱が生じています。
鑑賞者としては、良い作品がどんどん滞りなく作成され、無事に封切りされることを祈るばかりです🙏
"社会の中で個性と自信を持つこと"
「バービーランド」という、圧倒的女性社会の世界観を、今の時代に描こうとするという時点で、かなり挑戦的であるし、さまざまな意見が出ることは想像できたでしょう🧐
そうであるにもかかわらず、誰も傷つかないような作品を作り上げたことは、率直にすごいなと感じました。
面白おかしさが基本線であるストーリーでも、要所で社会的なメッセージ性が盛り込まれていてよかったと思います。
もちろん、ポリコレに対するジョークも入っておりましたが…😅
例えば、バービーランドで生きるケンの「おまけ」的な位置づけでの苦悩には、考えさせられる部分がありました。
また、バービーの生みの親であるルース・ハンドラーが登場し、良い助言をバービーに送っていましたね。
「自分の好きな人生を進みなさい」というメッセージは、バービーにとってもケンにとっても、そして現代を生きる私たちにとっても大切なメッセージであると捉えられますね!
最後に、人間界でバービーが婦人科を訪れたのは、「バービーだってひとりの人間だもの」という、一個人としての在り方を映し出す象徴的なシーンであると推測しました。
社会の中で生きていくうえで、しっかりとした「自分」を持って前向きに生きていく大切さを感じ取ることができた作品でした!
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