ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY【Jシネマレビュー#33🎬】
洋楽好きの私的には、2022年で一番期待していたホイットニー・ヒューストンの伝記作品💃
12月23日の封切り直後に鑑賞してきた爆速レビューです👏
↑あくまで個人の感想です
・内容 18
・演技演出 18
・視覚効果 16
・音楽 18
・エモーション 17
2018年に公開された「ボヘミアン・ラプソディー」の脚本家が手掛けたという本作品✍️
冒頭で94年のアメリカン・ミュージック・アワードでのパフォーマンスをちらつかせ、トリでそのライブの様子を見せるという演出は、「ボヘミアン・ラプソディー」でのライブエイドを彷彿とさせる演出であったと思います。
人種差別に屈せずに、世界へと飛び立つ彼女のガッツに勇気がもらえました👊
80年代のアーティストに頻発したドラッグとの戦いに彼女も倒れ、惜しい人生ではありましたが、その苦しみが顕著に映されていたドキュメンタリー映画とは違って、伝記映画らしく華やかに彼女を称えるエンディングとなっていました。
優しい愛に満ちたバラードから、身体が自然と動くアップテンポの曲まで、ホイットニーの名曲に溢れ、ミュージックビデオやライブをも忠実に再現していて素晴らしかったです。
そして、若かれし頃から晩年まで演じ切ったナオミ・アッキーの演技力にも拍手ですね👏
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"Head・Heart・Guts!!"
⚠️ネタバレがあるのでご注意ください。
人種差別の色が強く残っていたこの時代において、ホイットニー・ヒューストンという存在が後世に残した影響は多大なものであったと想像します🤔
「黒人なのに白人的な歌い方をしている」といった散々な言われ方をしている姿を作中でも見ましたが、音楽面でのプレッシャーと闘いながら、差別とも闘わなければいけなかった当時の彼女の気持ちを想像すると、とても苦しくなってしまいますね😔
もともとホイットニーは、メンタル的にはあまり強くないような印象を受けましたが、そんな時にも、Head・Heart ・Gutsの精神で送り出す彼女の母親の様子には、強い親心を感じることができました。
MTVをはじめとしたテレビシーンへと進出し、人種差別の壁をも壊していった彼女の活躍があったからこそ、いまのビヨンセやリアーナといったアーティストの活躍が見られるのだと思います。
人種差別に屈することなく、世間や業界からの声をも跳ね返そうと強気で発言していたホイットニーが、実は内面は弱かったことを考えると、凄まじい壁に立ち向かっていたのだと認識することができるでしょう。
彼女のHead・Heart・Gutsの精神は、見習いたいものです👊
"The Voiceと呼ばれた才"
楽器が達者ではなく、ダンスも好んでは踊らなかった印象の彼女ではありますが、The Voiceと称されたように、エネルギッシュさと優しさを兼ね備えた歌声で彼女の魅力は存分に伝わってきました🔥
個人的に一番鳥肌が立ったのは、91年のスーパーボウルでの国歌斉唱です。
トラックスーツというカジュアルな装いで、空を打ち抜くような力強い歌唱を披露したあのパフォーマンスは、彼女の個性が溢れていて、圧巻でした。
作中では、かなり早い段階でパフォーマンスシーンが出てきましたが、構成的には彼女の晩年までを描くストーリー展開でしたので、あのような導入のされ方になったのかなと想像します。
ただし、せっかくの歴史に残るパフォーマンスであったので、歌い始めからフルで映して欲しかったなという思いもありました。
扱うのが国歌であったため、特殊な事情もあったのかもしれませんが…
また、授賞式パフォーマンスでの豪華な装いから、ライブでのカジュアルな装いまで、ファッションアイコンとしての彼女も、非常に魅力的であったと思います。
スラッとした美しさがありましたから、どのような服装も似合っていましたね👠
とはいえ、やはり、ホイットニー・ヒューストンは、歌声で魅せるアーティストであったのかなと思います🎤
"突出したある一家の影"
ホイットニー・ヒューストンの成功物語の裏で、ある一家が圧倒的な人気を得ていたことを感じ取れましたか?
それは、マイケルをはじめとしたジャクソン一家です🕺
ジャーメインとホイットニーのデュエット作品の発表といい、ボビー・ブラウンと対面した授賞式での優秀賞受賞者がジャネットであったことといい、当時、ジャクソン一家の音楽的な影響力は凄まじかったことが窺えます。
ホイットニーがラジオインタビューを受けるシーンでは、彼女の背後に並ぶアルバムの中に、マイケルの「スリラー」と「オフ・ザ・ウォール」のジャケットがあったことに気づきましたか?
私は、マイケル・ジャクソンの大ファンであり、最も尊敬するエンターテイナーであるため、贔屓目に見てしまいますが、彼が70年代から爆発的に売れていったことは紛れもない事実と言えるでしょう。
考えてみれば、「ボヘミアン・ラプソディー」でもフレディがバンドから独立するかというシーンで、「アメリカではマイケルが独立し、これからの音楽シーンの先端を走っていくだろう」というような、マイケルを脅威と捉える描写がありましたね。
ここまでくると、マイケル・ジャクソンを主人公とした伝記作品への期待も高まりますが、子役時代から、晩年のThis Is Itまで、かなり色濃い人生でしたから、一つの作品として2時間にまとめるのは、とても難しいことだと思います😅
さまざまなスキャンダルもありましたから、主演を誰に抜擢するかも含めて、構成を練るのが、かなり難しいことが想像できます。
しかし、彼のファンとしては、そのスピリットを語り継ぐべく、伝記作品が作られてほしいと期待してしまいます🙏
3つ目のチャプターは、本作からは逸れた内容となってしまいましたが、80年代に生まれたスターアーティストのホイットニー・ヒューストンの伝記映画の迫力を、ぜひ劇場で体感してみてください!!