アバター:ウェイ・オブ・ウォーター【Jシネマレビュー#32🎬】
13年の時を経て封切りとなったアバターの続編作品🧞♂️
2009年当時、圧倒的なグラフィックで注目された前作を思い出しながら、鑑賞してきました!
↑あくまで個人の感想です
・内容 8
・演技演出 13
・視覚効果 17
・音楽 12
・エモーション 11
舞台は森から海へ!
海の民の生きる世界は、前作以上に映像美を楽しむことができ、グラフィックの素晴らしさを堪能できました。
映画館での迫力から、没入感を味わうことができ、夏のトップガン・マーヴェリックに続き、映画は映画館で観るべきと改めて思わせてくれる作品であったことは間違いありません。
ただし、内容に関しては、13年寝かせた割には、あまり練られたものであるとは感じることができず、感情に訴えかけるシーンも少ないように感じました。
↑
フライヤーはこちら
"空きすぎた13年"
⚠️ネタバレがあるのでご注意ください。
個人的な感想になりますが、ズバリ、13年という月日は、空き過ぎてしまったのかなと思いました。
もちろん、13年前と比べるとグラフィックも進化しており、映像のクオリティーで言えば、素晴らしいものがありました。
しかし、映像技術が進化したこともあり、13年前に感じたアバターならではの唯一無二感は無く、ストーリーにも工夫があまり無かったため「13年も待った割には…」という感想を抱いた人もいたのではないでしょうか?
第5作まで予定されているとのことですが、5作目が公開されるのは何年先になるのでしょうか?
森の民、海の民ときたら、次は何でしょう。
火の民、砂の民でしょうか?
砂の民といえば、「デューン・砂の惑星」を思い出しますが、同作も連続作品としての展開が予定されていますね。
デューンの一作目は、導入部を描いており、まだまだこれからという先の読めないストーリー展開で終わりましたが、アバターの場合は、前作でも話は完結はしています。
今作は、舞台が海に変わっただけであり、前作からの続きという印象はあまり受けませんでした。
そういう意味では、アバターに関しては、今後の続編作がどこまで出るか、興行はどうなるかという不安はありますね。
13年という期間が期待値を高めただけに、物足りなさを感じてしまいました。
また、3時間超えという長尺であるにも関わらず、前作からの流れなどが端折られており、内容としても荒っぽさを感じました。
"「自然を守ろう」はどこへ"
前作では、パンドラの森林を必死に守ろうとするナヴィ族の様子から、森林破壊や環境破壊について見直さなければというメッセージ性を感じました。
一方で、本作では舞台が海であることもあり、あまり環境に関するメッセージが掴めませんでした。
強いてあげれば、鯨に対する動物愛護的な描写でしょうか。
この映画に、社会性を求めているわけではありませんが、その側面として感じられたものは、少し残念なものでした。
例えば、ナヴィ族もスカイ・ピープルと同じく、銃を武器をとして立ち向かおうとしたり、武力による解決を図ろうとしたりしています。
確かに、戦闘系の映画に武力は付き物ですが、このご時世であるだけに、批判的に捉えられる可能性もあります。
しかし、脚本は10年以上に渡って考えられているでしょうし、戦争が現代社会で、ここ1、2年のうちに激しくなってしまったこともあり、やや不運なところもありますね…
また、部族の共存という点でも、些細なことで喧嘩が起き、それが暴力を伴って物事が大きくなってしまうという、薄っぺらい展開が、残念に感じられました。
今作では、「家族の絆の強さ」という色味が強まったはずなのに、あまりそこに感動できなかったのは、事の発端が、ある意味、未然に防げるようなしょうもない出来事であったことにも起因しているのかもしれません。
映像の迫力とストーリーのスケール拡大を求め過ぎたのか、大味な展開でメッセージ性の掴みにくい作品になってしまったところは、やや残念なところでした。
ただし、このアバター:ウェイ・オブ・ウォーターの迫力は、劇場で観るべきスケールであると思います!!