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顧客のことを想像するときに使える2つの方法

こんにちは。8人目のこびとです。11月に入って朝夕がすっかり冬の様相を呈していますが、いかがお過ごしでしょうか。

今日は『新人OL、つぶれかけの会社をまかされる』を参考に「顧客のことを想像する方法」についてみていきたいと思います。

新規事業開発を行っていると、どうしても自分が考えている製品・サービスが思考の中心になってしまい、顧客のことを考える割合が減ってしまいます。定期的に「いまのアイデアは顧客のニーズを満たすことができるか」と問う必要があります。

そのときに使える有効な方法として本書で2つ紹介されています。1つ目が「TPO」で、2つ目が「ビフォー・アフター」です。

TPO

1つ目の「TPO」はTime・Place・Occasionの頭文字で、それぞれ時間場所状況です。私が口頭で言うときは「とき・場所・場合」と表現しています(どうでもいいですねw)。

顧客のことを想像するときに使える2つの方法01

果物を例に考えてみます。

たとえば、「朝(T)、鏡の前で(P)、髪の毛をセットしながら(O)」バナナを食べる、という使い方がわかれば、そこから「忙しい朝の手軽な朝食」、つまり、「時間の有効活用」という価値を導き出すことができるかもしれません。

あるいは、「お見舞いに(T)、病院で(P)、ケガした友人に贈る(O)」のであれば、「ギフト」という価値が導き出せるかもしれません。

このように、価値は「使い方」(TPO)を具体的にすることで考えやすくなります。

ビフォー・アフター

2つ目の「ビフォー・アフター」は製品・サービスを使う前と使った後のことです。製品・サービスの使用前後で、「顧客の気持ち」がどう変わるのか、を見ていきます。ここで注意しなければならないことは、「ビフォー・アフターは売り手には見えない」ということです。だから、難しい。

顧客のことを想像するときに使える2つの方法02

ゲームセンターを例に考えてみます。

ある男性(仮にとしおさんとします)、としおさんがゲームセンターに来る前(ビフォー)の動機は、「悲しいことがあった……遊んで気晴らしだ」かもしれません。

そして、なかよしの友人とゲームを楽しんで大騒ぎします。

店を出た後(アフター)は、すっきりして「よし、明日からもがんばるぞ!」と気分新たになっている、というのがビフォー・アフターです。

途中の「なかよしの友人とゲームを楽しんで大騒ぎする」というのが先ほどの「使い方」にあたります。

このように、 顧客にとって重要なのはビフォー・アフターの「変化」であり、その「変化」が「価値」となるわけです。

顧客にとっての時間軸

顧客にとっての時間軸で見てみると、「ビフォーの悩み」があって、それを解消するために製品・サービスを「使う(TPO)」ことになり、「アフターのうれしさ」へと「変化」するわけです。

顧客のことを想像するときに使える2つの方法03

私自身、この方法に出会ってからはまず、この2つを考えてみることにしています。なかなかに強力な武器です。

実際使うときには「ビフォー」と「アフター」と「TPO」の3つにわけて、考えやすいところから考えていく方がやりやすいと思います。

ぜひ、試してみてください。

参考文献

佐藤義典、2010、『新人OL、つぶれかけの会社をまかされる』青春出版社。

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