【小説を書く】なぜ小説を書くのか?
なぜ、ぼくは小説を書きたいと思ったのか?
こういうと、誤解があったり、反感を買うかもしれないが、ぼくは別に小説家になりたいというわけではない。
ぼくは出雲神話の真実を知りたいと思い、長年出雲神話について調べている。出雲神話が何を物語ろうとしているのか、(極個人的ではあるが)少しずつ分かるようになってきた。これは出雲神話の解体のようなものだと思っている。その一端については、こちらを参考にしていただきたい。
しかし、その後、noteで出雲神話に関するエッセイを書くようになり、出雲神話に登場する神様たちの心の機微に触れるようになった。
そうするうち、出雲神話を解体するだけでいいのかという疑念が頭をもたげてきた。解体できただけでもぼくとしては上出来だと思っていたのだが、今一度、解体した出雲神話を現代に再構築できまいかということを考えるようになった。
それは物語の力を借りなければ出来ないことだと思った。つまりは、小説の力だ。というわけで、出来損ないの小説「骨の消滅」を書いたわけだけど、書き終えてつくづく思い知らされたのが、出雲神話の再構築というのは骨の折れる作業であり、とてもぼくの手に負えないということだった(できたもの(骨の消滅)は再構築にさえ届かないしろものだった)。
ただ、その挑戦には意味があると思う。どれくらいぼくに残された時間があるかはわからないが、出雲神話の再構築を小説を通して完成してみたいと思うようになった。
それが、ぼくの小説を書く理由だ。
しかし、今はまだ自分の文体さえ見つかっていない。だから取りあえず、少しずつ小説を書いてみることにした。その中から見えることもあるだろう。
さきは、まだ長い。でも、進んでみようと思う。
次回作は「ノウゼンカズラ」を予定しています。暇があったら、読んでみてください。