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2 7歳までは、早期教育なしで脳を育てる。

小学生には大ウケだった、英語のフォニックスの無料サイト。
まだ当時3才ぐらいだった娘にはどうかなと思いつつ、家に帰ってちょっと遊ばせてみることにしたら・・・。

小学生たちと同じように食いつき、自分でマウスを持って自然にカチカチ、クリックし始めました。
「うわ、3才でも普通にパソコンの使い方わかるんだ。」
とまずびっくり。

ただ、あまり小さい子にパソコンを使わせるのはよくないと思ったので、1回に20分ぐらいのみ、もちろん毎日ではなく週に2回くらい、たまに使わせる程度にしました。


「A(アー)、Apple(りんご)。
A(アー)、Astronaut(宇宙飛行士)。」

一緒に発音しながら、アニメーションの動きに合わせて体を揺らして。
気に入ったものを何度も見るのが楽しい年齢なので、ぴったりだったようです。

やがて、他のページがあるのも発見して、歌を歌っていたり、お話を聞いていたり。
「やりなさい」とはまったく言ってませんが、小学生たちと同じように、自分でどんどん楽しんでいっていました。


そんな娘が5才ぐらいになった頃のこと。
私がNHKのラジオ講座を聞いているのを見て、
「私もやりたい。」
と言い出しました。

「〇〇ちゃんも、ラジオで英語のお勉強したい。」
と。


私は小学校の時から英語が好きで、よくラジオ講座を聞いてたんですが、大学の時に英検2級を取ったくらいで、そこまで熱心にはやらないまま。
大人になってからも、たまに聞ける時に聞く程度に、「実践ビジネス英語」などを聞いていたんです。

娘も私に似て英語が好きなのかも?とは思ったものの、まだ早いと思い、こう言いました。
「お勉強するのは小学校に入ってからでいいよ。
『基礎英語』っていう中学生向けのがあるけど、難しいから、小学生になってからね。」


普通なら、この時点で親は喜んで、子ども向けの英会話教室に通わせたり、英語教材を買い与えたりするのかもしれません。
できるだけ早く英語を身につけさせたほうがいいと。

でも私は、早期教育はしない派でした。
というのも、職場の小学校で、特に教育に熱心な先生が紹介してくださった脳科学の本に、「7才までは普通に子どもらしく遊ぶことで、脳がバランスよく育つ」とあったからです。

自然に触れて五感や体を使う、友達と関わり合う、そうしたことを遊びを通して経験していくのが、幼少期の脳の形成に一番大切だと。


日中お世話になっていた保育園の方針も、「子ども自身に生きさせよ」でした。
当初は、保育士の皆さんが、園児たちが楽しく過ごせるようにあれこれサービスしてくださっていたのが、
「大人がしてやるばかりは、子どもにとってよくない。
子どもたちが主体的に生きていく力をつけさせることが大事。」
という方針に転換されたのです。

従来の絵本の読み聞かせや工作、外遊びなどに加えて、自分の服をたたむことから始まり、掃除や料理など身の回りのことを子どもたちが自分でできるように指導してくださいました。


本当は、大人がやってあげる方が簡単で、やり方を教える方が難しいと思います。
でも、
「今日はみんなで、給食の大根の皮をむいたんだよ。」
などと、子どもにとっては遊び感覚で、できるようになることが楽しく、自信が持てていくよう。
家でも子ども用の包丁を買ったり、洗濯物を任せたりして、家事をさせていきました。

卒園する頃には、やんちゃな男の子でもみんなちゃんと包丁が使え、自分のことが自分でできるようになっていて驚き。
この保育園での経験が、その後、娘が一人でアメリカでやっていくための大事な土台になったと思います。


そして、早期教育をしないポリシー、ものすごく正解だったことが後になってわかることになりました。
中学編の時に解説しますが、日本語も英語もしっかりした、本当のバイリンガルになるためには、英語は早くからやればいいってものじゃないんです。

ただ、幼少期から英語に触れさせるなら、遊び程度にフォニックスをやっておくことはお勧めしたいと思います。
娘が小学校に入って「基礎英語」を始めた時に、驚くことになったからです。


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