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少年
書くことがない
十月はテレビで
大谷翔平の試合ばかり観ていた
活躍するかしないかで
まるで違う一日になる選手は
大谷翔平しかいない
あと四勝するまで駆け抜けます
シャンパンを浴びながら
インタビューに答えていた
詩を書くには
淋しさが少し足りなかった
幸せや楽しさとは異なる場所で
詩は生まれる
午後三時になる頃には
五時間目を終えた小学生たちで
通学路が賑やかになる
人生は競争だとか
ひとりでは何もできないとか
つまらないことばかり
教えようとする大人たちに
邪魔されずに歩くんだよ
どうしても出たいと思っていた場所に
行くことができるんだね
ショウヘイ・オオタニ
通学路を通って
少年のぼくが私に会いに来た
どうしてもやりたいことがあるんだ
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