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アメリカのデザイン VS 日本のデザイン

これまでの記事で、
私はニューヨークでデザイナーとして働いていたこと、
日本に帰国してから環境の変化で適応障害になったこと、
そしてアメリカと日本の決定的違いに気づいたことをお話ししました。

そして私がNYで輝いていた理由
前回の記事でお話ししました。

今回は私の専門職であるデザインについて
アメリカと日本の2カ国での経験から
私の思うことを話そうと思います。


私が日本に帰国し、
デザイン会社に就職してまず思ったことは、
日本のデザインはとにかく綺麗でスッキリで
見た目がいい。

細部にこだわりキッチリとしていて抜け目がなく、
一つ一つを見るととっても素晴らしいと思います。

見た目はとても良いのですが、
私を常にモヤモヤとさせていることがあるのです。

見た目がカッコいいもの、オシャレなもの
であればそれで良いのかな?
と疑問なんです。
一回きりのものなら良いのですが。

ロゴにしろ、ウェブサイトにしろ、会社案内にしろ、
チラシにしろ、パッケージにしろ、
企業宣伝ツールや商品は
全てにおいて一貫性を持つべきなのですが、
別々に作るものだから、色々な方向を向いちゃっている。

企業ブランドが明確でないものが多く、
勿体無いなぁと感じることが多々あります。
(あくまでも、私の考えですので、全てに当てはまるわけではありません)

デザイナーにとって、
ブランディングをしていないものをデザインするって
難しいと思うんです。
毎回無駄に悩んで、どうしたらカッコ良く見せられるかということに
時間を費やす…。

見た目だけカッコよくしておけば
みんな「おっ!いいじゃん」って言ってくれる。それで良し!みたいな。

ブランディングがしっかりできている企業は
全てにおいて同じ方向を向いているので一貫性があり、
デザインする時にその都度テイストやフォント、色などで
悩むことが無いのです。


私はニューヨークにあるSVAという4年生の美大を卒業しました。
「デザイン=問題解決」
ということを授業で徹底的に教えられました。

Visual Literacy(視覚判断能力)という全員必須のクラスがあり、
自分の日記、感情や出されたお題をヴィジュアルで表現するという
アナログな授業なのですが、
社会に出てからイラストレータやフォトショップなど
技術的なことに力を入れるより
遥かに重要だったと気づかされました。

マーケティングにおいて、
「ブランディング」という言葉は日本にも浸透していますが、
デザインにおいてのブランディングの重要性や理解が
まだまだ浸透していないように思います。

目標とすべきは、
エンドユーザー(実際に商品を利用する人)の満足度をあげること。
エンドユーザーの満足度が上がれば、
必然的に企業のリピーターが増えるので企業もハッピーになる。
言うまでもありません。

それにはデザインを重視したブランディングは
必要不可欠だと思っています。

例えば、
どんなに心に響く、ペルソナに届くコピーライトがあっても、
デザインが残念だったら魅力半減なわけです。


日本での環境変化で適応障害となった私が、
デザイン業界でのモヤモヤを解決したいと思った時、

私の強みって一体何?
と何度も何度も何度も自問して見つけた答え

それは、
私は海外(アメリカ)から見た日本を知っている。
日本にいたら絶対に気づけないことを。

だったら
アメリカのデザインの進め方(ブランディング)を
日本で伝えていけるんじゃないかな。

そして
デザイナーが私のように残業や締め切りで疲労・心労することなく、
ワクワク楽しく自身のアイデアやセンスを発揮できるよう、
私の経験や知識を少しづつ発信していきたいと思います。

※デザインのこと、心と体のこと、その時頭に浮かんだことを
ランダムに記事にしていく予定です。

次回は、
「コミュニケーション」
について話そうと思います。

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