It takes a village to raise a child.〜アフリカの諺より〜

私が大学生の頃、東アフリカのある国を訪れる機会がありました。現地には3週間程滞在し、電気もガスも無い山奥で植林活動をしたり、遊具の無い原っぱのようなグラウンドで、現地の小学生と遊んで過ごしました。国家としては物質的・経済的には乏しいけれど、現地の人々は生命力に溢れ、人と人との絆を強く感じた旅でした。その中で出会った、アフリカの古いことわざがあります。

It takes a village to raise a child.

直訳すると、「子供を一人育てるには、村が一つ必要だ」ということです。これはつまり、"人間が成長していくには、いわゆる村のような社会や共同体の中で、多くの人達の知恵や力が必要だ"という事を表しています。文化や人種の違いこそあれ、日本に生きる私達も、きっと同じではないでしょうか。

ーあなたにとっての、「村」はどんな場所ですか?

ーあなたにとっての、「村人」は誰ですか?

それは必ずしも、現在の住所や家族に限ったことではないのです。学校の先生方、地域の方々、部活動や習い事などの先輩後輩、趣味や目標の分野に立つ大人達、ときには友人同士…きっとそれぞれにオリジナルの居場所や、人間関係があるはずだと思います。

大切なのは、【あなたが迷ったり悩んだりしたときにSOSを出せば、力になってくれる人や場所はきっと存在すること】、それを忘れないでほしいのです。


相談室も、その1つであればと思います。

あなたが子供から大人へと成長していく中で、決して一人で悩むことがないように。

そして大人側である立場の方々も、決して一人で抱えることのないように。

少しでも力になれる、心が落ち着く、言葉を交わせる居場所でありたいと日々願っています。

【※2021.9 相談室からのお便りとして掲載しました。】

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