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父親という敵に立ち向かうから、力を貸してくれ
ついに、殺されてしまった。
この時はまだ耐えていたのに、ついに今日、殺された。しかも目にオリーブオイルをかけられて。(も○みちかよ!)
「やっと捕まえた、もう逃げられないぞ、観念するんだな」
みたいなことを言われ、絶望したところで目が覚めた。
で、あの時頼った夢占いの本を開いてみた。
殺される夢は、吉夢。幸運が他者からもたらされることが多く、抱えていたトラブルは解決に向かう。
自分が殺される夢は、頼もしい味方があらわれ、問題が解決に向かうことを意味する。
勝ちやん。こんなん勝ち確やん!!!!
謎に生きる気力が湧いてきた。
こんな夢を見るのも、おそらく父親に対しての罪悪感とか未練とか、怒りとか、期待とか、そういうのがまだ捨てきれてないからだと思う。
でも、私が何を思おうと、多分父親は変わってくれない。
それでも期待しちゃうのが私の性格であり、悪い癖だけども、いい加減気づいてきた。私は父親にいいように使われて、搾取されているだけだと。
私の父親はとにかく、話を聞かない。
いや、もっと細かく言えば〈聞いている風を装い、自分の話したいことだけを話す〉。一番厄介なタイプである。
簡単に言うとこんな感じだ。
・相談ごとを持ちかけると第一声は「で?」「それで?」「結局○○(私の名前)は何がしたいの?」
・その場で〈今思うあなたの結論〉までを掘り下げられる
・言葉に詰まると「ダメダメ。そこを明らかにしないと意味ないでしょ。」「その考え方じゃ手伝えないね」
・そういう話題になっただけなのに「貸して。添削してあげるよ」
・「え、そこまでしかできてないの?」
・(私の成績に対して)「なんだ、もっと上かと思ったわ」
一緒にいると、それだけで体力もメンタルも削られる。
デフォルトで人を見下していて、その自覚がない。
自分が〈できる側の人間〉だと思っているのか、想像以下の考え方に出会ったときに、本心を隠し通すことができない。
ここでは割愛するが、これに加えて差別的な思想も持ち合わせている。
こんな人間と血が繋がっていると思うと、心底吐き気がするのだが…
残念ながら、こんな人間の、さらに面倒くさい部分を引き出してしまう私自身にも、少なからず問題があると思っている。
まず、私が父親に対して薄っすら期待を抱いていること。
話し合うことで分かり合えるという、この場面では一ミリも必要のない博愛主義な面を出しては自爆し続けている。
「今はこんな感じだけど、別の話題ではもしかすると分かり合えるかもしれない!」という淡い期待。「この面は最悪だけど、違う状況になれば好きになれる気がする」という根拠のない自信。
そもそも、好きになろうと努力している時点で結果は見えているのに、あえて自分の首を絞めるような話題を振ってしまう。
沈黙に耐え切れずに自爆するパターンもある。
ここまで読んでくれた方なら、お分かりいただけるとは思うが、父親は絶望的に話が面白くない。盛り上がらない。
話のネタは大抵「経済」「株」「仕事の在り方」「人の愚痴(スキル面、外見の嘲笑に限る)」なので、もう、かなり人として終わっている。
娘の視点からして、〈こんな上司はガチで嫌だランキング〉BEST3殿堂入り待ったなし。勤務中の顔は知らないので適当に言っているが、仮にめちゃくちゃ慕われている上司だったとして、家庭面での点数が地に落ちすぎている。
もしも本気で尊敬している部下がいるのなら、実母の悪口を本人に向けて言っているところを録音して聞かせてやりたいくらいだ。思っているよりも〈最悪〉な人間であると今すぐにでも吹き込んであげたい。
父親はおそらく私と違って〈仕事ができる〉人間なので、理にかなった意義のある話を誰かと延々としていたいのだと思う。
だから、そういう話が大好きで、ある程度教養もあって、一緒に何か結論を導き出したい人には、父親の話し相手にバッチリ向いていると思う。
私も人の考え方が知れるような話をするのは好きだ。
でも、結論までたどり着きたいわけじゃない。そんな考え方もあるのか、なるほど~、みたいなふんわりとした話を、カフェラテでも飲みながら、グダグダと5時間くらい語っていたい。
何も、出された抹茶の味がしなくなるほど、自分の考え方について1時間も詰められたくなんかないのだ。
私が世渡り上手なら、父親の相手も多少はできたのかもしれない。
思ってもない答えをそれっぽく話して場を収めることができたかもしれない。
でも、私は「その場しのぎの答え」がめちゃくちゃ下手くそだ。
馬鹿正直に半泣きで「何も考えておりません…」って言ってしまうくらいには、その道の才能がない。
今回見た夢は、理論的な本を読み始めたからだと思う。
頭のいい人が書いた本は、まるでその考え方ができていない人を終わっているかのように扱う。別に、その考え方ができたところで、幸せになれるわけじゃないのに。
私は、仕事ができる、人に慕われるとかそういう土俵で戦うことをやめた。
そういう人たちばかりがいる場所に飛び込んで、生きるなんてできない。
まだまだ勉強はしていたい。何かを吸収していたい。
でも、そういう本を手に取ると、社会のつまらなさに辟易する。
本の中にまで、父親を感じてしまうことが何度もある。
そういう意味では、父親という存在は私にとって一生の足かせだ。
多分、考え方が変わってもこの呪いは解けない。
悲しいかな、完治はしない。鬱と同じ。
私は私なりのやり方で成功して、寛解を目指す。
だから、noterの皆さんが私の〈頼もしい味方〉になってくれたら、とっても嬉しい。
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