11月の読書まとめ/リーンマネジメント/戦略ストーリー/脱でぶスモーカー/7つの習慣
読書メモをNoteに書いてみた第2弾です。第1弾はこちら。
興味のある本に加えて、勧められた本は、できる限りお金と時間の許す範囲で読むようにしています。11月は移動時間が多かったため、主にその時間を利用して本を読みました。
私は本を読んだら、実際にやってみようと思うことを最大3つメモするようにしているので、そのメモも引き続き載せています。
リーンマネジメントの教科書 あなたのチームがスタートアップのように生まれ変わる
著:細野真悟
この本は、細野氏の講演を聴いた友人や会社の先輩から勧められた一冊です。大企業でリーンスタートアップを進めるための考え方や手法が述べられており、リクルートでの事例を交えながら紹介されています。実験(失敗)をどのように繰り返しながら検証し、事実に基づいて大企業の周りの人々を動かすかという考え方や具体的な手法が示されています。
大企業で働く方やマネジメント層だけでなく、前例のない新しいことに挑戦する多くの方に役立つ一冊だと感じました。
やること
検証の手法として、ABテスト、XYZ仮説、撤退ライン、アンケートは、身銭を切らせるアクションで判断する。
実験は一人で行うこと。多能工になる必要があるが、一人で複数のトライアルを回せるため、多くの試行が可能になる。
仮説は、リスケストアサンプション(=崩れると致命的な仮説)を明確に意識する。100個の課題よりも、1つのリスケストアサンプションに焦点を当てる。
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件
著:楠木 建
「戦略といえば」とおすすめされた楠木教授の名著。細野氏の『リーンマネジメントの教科書』でも紹介されていました。先行開発組織に所属している私も、戦略検討を行うことがあるため、自分の事業戦略について考えるためにこの本を読みました。
私が経験した戦略検討では、全てのプロジェクトで戦略のテンプレート(SWOTや3Cなど)を使用するように指示され、その結果、何時間もかけて他社と同じような戦略を立てていることに違和感を感じていました。
本書では、その違和感にも序盤で触れられています。戦略のテンプレートでは、要素間の文脈を読み切れず、それが成功するなら子供でも経営ができるとまで述べられています。テンプレートはあくまで戦略(=ストーリー)を補強するための材料であり、それを使って戦略を立てるのではなく、ストーリーの一部として使うべきだという考えです。
(W杯シーズン中なのでサッカーの例を使わせていただきますが)ゴールに向けてどこに軸足を置いてシュートを打つのか(コスト?WTP: Willingness to Pay?)が重要で、それに向けてパスを繋いでいくようにストーリーが展開されていきます。戦略やストーリーは常に変化しますし、結果論かもしれませんが、ストーリーの繋がりを意識して動かないと、失敗したのかどうかすらわからず、目の前のボールに群がる子供のサッカーのようになってしまいます。
「戦略の神髄は、思わず人に話したくなるような面白いストーリーにある」とのこと。戦略検討を行う方はもちろん、個人事業や新規プロジェクトなどで新しい挑戦をする方にも一読の価値があると感じました。
やること
OC(組織能力)とSP(ポジショニング)の2つの視点で「違い」を意識し、起承転結でストーリーを作る。
自分が面白いと思えるストーリーを立ててから挑戦する。ストーリーを持たないと、失敗すらできずに終わる(ボールに群がる子供のサッカーにならないように)。
ストーリーはチームで共有する。自分が面白いと思っていないと、なぜ?を共有できない。
脱「でぶスモーカー」の仕事術: なぜ“わかっていてもできない”のか/デービッド メイスター
タイトルからは少しわかりにくいかもしれませんが、この本は事業戦略、コーチング、リーダーシップといった組織マネジメントに関するスキルや考え方が広く取り上げられています。「でぶスモーカー」は一例に過ぎず、短期的な快楽や我慢を避けることを優先し、長期的な戦略やメリットを取らないことの危険性について、さまざまな具体例が紹介されています。
ビジネスパーソン全般、特にこれからマネージャーになる人をターゲットに書かれており、マネージャーになったときに再読したい一冊です。
以下、自分に響いたいくつかの言葉を抜粋します。
躓いてもいいが、プログラムから離れることだけが罪。
これはダイエットプログラムの例ですが、長期的なチームの働き方や改善、自分が主催している自主活動や勉強会にも通じる考えです。戦略は「やらないことを選ぶこと」。
本書では、ユニークな地位を占めていた小売店が、増え続ける顧客のニーズに応えた結果、他と差がなくなった例が紹介されています。戦略とは「違いを繋げること」という別の書籍での言葉と、自分のプロジェクトの戦略が重なりました。取引と関係の違いを恋愛で例えると、取引は一夜限りの付き合い、関係は恋愛に例えられます。
取引はスキルが必要なく、社内外で利害関係やお金だけで繋がっている関係が多いことに気付き、自分もそうなりつつあったことを反省するきっかけになりました。アンジェリーナ・ジョリーの言葉も引用されていました。
「あらゆる人のあらゆる部分を好きになることはできない。大事なのは、演じる人物と自分の間にほんの少し重なる部分を見つけて、その重なる部分に集中し、ほかのすべてを忘れることです。」最初にバスに乗る人が重要。そのためにビジョンを明確にする必要がある。
「情熱」「人」「原則」の3つが最も重要。
人生で望むものは他人から得られるものだ。
やること
情熱、人との関係性、ビジョンの三つが大事。それを維持する仕組みが必要。
優れたコーチは、最終ゴールを示すのではなく、最初の一歩を踏み出す手助けをする。
マネージャーやリーダーとして、ビジョンを明確にし、それに共感するチームを作る。
まんがと図解でわかる7つの習慣/スティーブン・コヴィー(監修)
フリーランスの友人が独立を決意するきっかけとなった3冊のうちの2冊目。(1冊目は『人を動かす』でした)
こちらも古典的な名著です。本屋で通常版の『7つの習慣』が見つからなかったので、まずはこちらのイラストが多いバージョンを購入しました。電車で読むのは少し恥ずかしかったですが、何度も読み返しやすいボリュームで、表紙のイメージに反して漫画は少なく、読み応えも十分ありました。
『7つの習慣』では、以下の7つが紹介されています。
1. 主体性を発揮する
2. 終わりを思い描く事から始める
3. 最重要事項を優先する
4. WIN-WINを考える
5. 理解してから理解される
6. シナジーを造り出す
7. 刃を研ぐ
今回は特に自分に不足している部分が響きました。特に「Win-Winを目指す。Win-Winに至らなければNo Dealという選択肢もある。」という点に目が開かされました。これまで、自分は「勝つ」か「妥協する」かの二択しかないと思っていたのです。
何年経っても変わらない普遍的な原理原則が詰まった1冊です。「もう知っている」と感じている人でも、改めて読み直す価値がある名著だと思います。
やること
緊急ではないが重要なことを増やすための努力や仕組みづくりを行う。急ぎの仕事が多すぎるときは、他者に任せたり、やめたりする判断も必要だ。まずは重要な予定を優先してタスクに入れるようにする。
自分への投資を惜しまない。勉強、読書、運動などは必要な投資だ。節約は大切だが、ケチになりすぎないように心がける。
異なる人々が出会うことで、相乗効果が生まれる。違いを恐れて排除しすぎないようにすることが大切だ。
おわりに
インプットとアウトプットをバランスよく継続したいと思い、久しぶりにNoteを再開して2回目の投稿です。1カ月に1回まとめるようにすれば、月に一度読書メモを見返す良いきっかけになるかもしれません。読んだ本の数によってスパンは変わるかもしれませんが、しばらく続けてみようと思います。
他の方のNoteを見て、オススメの本などの情報を得られるのも楽しく、刺激になっています。
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