見出し画像

世界の言語の奥深さの風景を旅した

 書店や古書店、図書館によく行くが、結局のところ、私が手に取るのは、小説や詩、短歌、エッセイ、評論を含んだ、文学一般の書棚である。あとは、せいぜい音楽や映画、演劇、画集、美術書、写真集、広義の芸術一般である。
 実用書はもちろん、経済や法律、政治の本などは書棚の前に行ったこともない。
 ただし、ブックカフェに行ったときは、そうではない。前出の書店、古書店などは自分の好みのジャンルの本(新刊)を探しに行っているのだが、ブックカフェの場合は、ブックカフェが選んだ本で、面白いと思える本との遭遇を求めている。
 とはいえ、ブックカフェが経済や政治の本を選ぶことはあまりないので、結局は、文学、芸術から文化全般に広がったような感じなのだけれど。
 今回は、そんなブックカフェで見つけた一冊。
 「翻訳できない世界のことば」エラ・フランシス・サンダース著, 前田まゆみ訳(創元社)
 タイトルのとおり、翻訳できない世界のことばを集めた本である。

 たとえばギリシャ語で「メラキ」「料理など、なにかに自分の魂と愛情を、めいっぱい注いでいる」

画像1

 たとえばブラジル・ポルトガル語で、「カフネ」「愛する人の 髪に そっと 指をとおす しぐさ」

画像3

 たとえばフィンランド語で、「ポロンクセマ」「トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離」

画像2

 イラストもほのぼのしていている。しばし世界の言語の奥深さの風景を旅した。

いいなと思ったら応援しよう!

緒 真坂 itoguchi masaka
サポートをいただけた場合、書籍出版(と生活)の糧とさせていただきますので、よろしくお願いいたしますm(__)m なお、ゲストのかたもスキを押すことができます!

この記事が参加している募集