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とろい奴と思われないように無理していました。
私にとって中学、高校生の頃は学校と塾が世間でした。
その外側に広い世界があるのは分かっていましたが、果たして私がそこまでたどり着けるかは自信がありませんでした。
学校でザコ認定されたら終わり。
塾でザコ扱いされたらいずれ学校にも知れてしまうかもしれない。
高校に進んですぐの頃、「ねえねえ、○○さんって××高校でザコになっちゃったんだって!」という噂話を聞いて、震えあがったのを覚えています。
別の学校なのに、そんなところまで世間は追っかけて行く、自分は気を付けよう。
陰でザコ呼ばわりわれたくない。
ザコとみなされないように、当時私が気を付けていたのは、
■ サバサバハキハキしゃべること
■ 休み時間は集まってグループでおしゃべりすること
■ ブランド品、おしゃれなショップに詳しいこと
■ イケてるグループに所属すること
■ テンションが高いこと
何でも禁止の私の母親がなぜかティーン向けのファッション誌を見ることは許してくれていたので、ブランド品やおしゃれなショップについては知識だけは持っていました。
後に何度もファッションに救われることがあったので、この点はありがたいと思っています。
あとは、イケてなくないグループに属していたのと、休み時間は集まっておしゃべりしていたので、残るはサバサバハキハキ、テンション高くしゃべることです。
私は、もともとくぐもった声をしていて、大きい声も出ません。
性格も屈託ない元気いっぱいの体育会系女子ではないので、ハキハキしゃべるだけでも努力が要りました。
ハキハキしゃべるとはどういうことかというと、話し相手やグループの会話のテンポを乱さず、早口ではっきり聞き取りやすい声で気の利いた返しやエピソードを話すことです。
これは大変でした。
まず早口が苦手です。尋常でない緊張にたえて学校にいますから、気の利いたエピソードなど披露できません。
くたくたでヘロヘロの健康状態ですのでテンション高くするのはとても大変です。
結局私は、高校二年の九月に高校を中退しました。
誰かと話すときはハキハキテンション高くしないといけないと、27歳の時に同じ中学のNちゃんと友達になるまで信じていましたが、Nちゃんのおかげでいまはゆっくり、自分のペースで無理のない音量とテンションで話せるようになりました。
それ以来自分のペースで話しています。
ありがたいことです。
Nちゃんに感謝です。
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