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失はれる物語 乙一
読了日:2024/3/17
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📚Calling You
【あらすじ】
「わたし」は高校で唯一、携帯電話を持っていない女子高生。毎日頭の中で、わたしだけの携帯電話を空想して楽しんでいた。ある日、鳴るはずのない頭の中の携帯電話が鳴り出して…
📚失はれる物語
【あらすじ】
目覚めると、私は暗闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…(書籍カバー裏より抜粋)
📚傷
【あらすじ】
オレの背中には親父につけられた痣がある。酔っ払った勢いで、アイロンを投げつけられたのだ。学校で暴力沙汰を起こした後、特殊学級に入ることになったオレは、美しい顔をしたアサトという少年と出会い…
📚手を握る泥棒の物語
【あらすじ】
俺は自分のデザインした腕時計を身に着けていた。友人と会社を立ち上げ、これから売り出し、社会に認められ、親父の墓にざまみろと言いに行くつもりだった。資金繰りが逼迫する中、ひょんな事から伯母の鞄に宝石のついたネックレスと、分厚い封筒が入っている事を知ってしまい…
📚しあわせは子猫のかたち
【あらすじ】
孤独に死ぬことを切望したぼくは、実家から遠い大学を選び、伯父の所有する古い家で一人暮らしをはじめることにした。新居には、最近まで住んでいた誰かの家具や私物が残されたままだった。生活を始めてすぐ、この家には、ぼく以外の“だれか”が居ると気づきはじめ…
📚ボクの賢いパンツくん
【あらすじ】
授業で当てられて困っていたら、ボクのパンツくんが答えてくれた!パンツくんはなかなか物知りだ。(ショートショート作品)
📚マリアの指
【あらすじ】
鳴海マリアが死んだ。電車が、彼女の体を小さな無数の塊にしてしまったのだ。彼女は僕の姉の友人だった。警察が見つけられなかった彼女の指を手に入れてしまった僕は、その事を誰にも伝えられないまま、彼女の死について考えていた…
📚ウソカノ
【あらすじ】
僕には彼女がいる。名前は安藤夏。出会いはある朝の電車の中で、彼女のスカートがドアにはさまってしまったのを助けたことがきっかけだった。しかし彼女は存在しない、全ては嘘なんだ。ひた隠しにしていた秘密が、クラスメイトにバレてしまい…
感想...✍︎
昔読んだ「Calling You」が懐かしくて、図書館で借りてきました。
乙一さんの本は昔から好きで、ホラーやグロ要素も少なくないですが、この本は切なさ強め。
特に「しあわせは子猫のかたち」がお気に入りで、読みながらボロボロ泣いてしまった…。
何らかの形で映像化して欲しい気もしなくはないけど、自分が原作至上主義(激重感情)だから、映像化・実写化しても見ないんだろうな…
これは文章を噛み砕いて落とし込むからこそ生まれる気持ちだと思うので是非読んでほしい…
切ないけど幸せで、幸せだけどやるせない…そんな話の詰め合わせセット。
「手を握る泥棒の話」や「ボクの賢いパンツくん」はコメディ要素もあり、クスッと笑ってしまう・思わずツッコミたくなる話。切なさの小休止に良かった。