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20 クチコミ分析のジレンマ

Insight Tech アイタスクラウド営業担当です。
購買における重要な意思決定要因になっているクチコミ。
ポータルサイト、ECサイトではクチコミが少ない又は無いことが不安材料になってしまい、他の商品を買ったなんてこともあるのではないでしょうか。

それだけ商品・サービスの売上を左右するこの「クチコミ」。
当然、分析して売上UPのヒントを探ろうという動きも出てきますが、いろいろと障害があるようです。

本日は実際にクチコミ分析を検討する過程でぶつかった壁についてざっとご紹介できればと思います。

壁

①データの収集難易度が商品カテゴリごとに異なる

少し極論でお話します。皆さまECサイトの検索結果画面をイメージしてみてください。日用雑貨などの購入サイクルが短いカテゴリでは、多いものでクチコミが10,000件を越えてくるものがあるかと思います。

対して、家具・家電などの購入サイクルが長く単価の高いカテゴリになると、ランキング上位であってもクチコミ数が1,000~2,000件程度で推移しています。
当たり前と言えば当たり前の話ですが、意外と盲点になるポイントです。

②売れていない商品ほどクチコミが少ない

人気商品ですらクチコミ1000件程度となると、売れてない商品は・・・
お察しですね。クチコミが1桁又は0といったこともザラにあります。
(クチコミを書くバイトもあると聞きますがここでは無視します)

現状売れていない商品のクチコミデータの収集は困難なため、同カテゴリ全体のクチコミを集約して数を担保したり、分析の目的を売れる商品の傾向把握に切り替えるなど別軸で考える必要が出てきます。

③クチコミの内容が商品に対するものじゃない

ECサイトの運営担当者あるあるのようです。
例えば

・カートに入れてから決済まで
・決裁してから届くまで
・届いた時の商品の状態(梱包、画像とのギャップ等)

に関するクチコミも割と多いようで、
中には商品が届く前に投稿された、
いわゆる期待のクチコミなるものまであります。

これらはサービス全般の改善ヒントとしては使えるものかもしれませんが、
商品自体の改善又は開発ヒントにはなり得ないので、少し肩透かしを食らった経験があります。

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視点を変えれば使えるデータ

と、ここまで書いてきましたが、活用用途を変えれば見え方も一変します。
売れてる商品に寄せられるクチコミの覗いてみると、購入検討理由、比較ポイント、購入決定要因、購入後の感想など情報が手に入るためこれはこれで商品改善に使えます。むしろかなり貴重な情報です。

その中でも購入後の感想は特に貴重で、購入時の期待とどれぐらいギャップがあったのかを知ることができます。初回購入者であればリピーター、リピーターであればロイヤルカスタマーに遷移するためのヒントが記載されていることもあるので、要チェックです。

また、商品以外に関するクチコミについても、サイト運営上の改善ポイントが記載されている訳なので、サイトのUI、決裁フロー、配送までのフォローなど、検討~購入までのジャーニーの中で顧客が不満に感じるポイントを炙り出せるかもしれません。


以上、長々と書いてしまいましたが、
クチコミを分析する前に考慮しておきたい点を紹介させていただきました。
上手く使えればとても価値のあるデータなので、どんどん活用していきましょう。

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