小さな声にどう耳を傾けるか?
みなさん、チームの中で「発言の少ない人」の意見をちゃんと聞けているでしょうか?リーダーや積極的なメンバーがいると、どうしても大きな声が目立ちやすく、小さな声は聞こえづらくなるんですよね。
私自身、比較的はっきりした意見を持っているタイプなので、知らず知らずのうちに他の人の発言を遮ってしまったことがあるかもしれません。振り返ると、そういった小さな声にもっと耳を傾けるべきだったと感じることがよくあります。
大きな会議やグループディスカッションでは、どうしても発言力の強い人が主導しがちです。議論が進むにつれ、聞き上手な人や内向的な人の発言機会が減り、彼らの意見が埋もれてしまうことがあります。
今回は「小さな声をどう引き出すか」をテーマに、具体的な方法やその重要性について考えてみたいと思います。
小さな声が重要な理由
「小さな声」の持ち主は、表立って意見を言わないことが多いかもしれませんが、それは必ずしも彼らの意見が価値がないわけではありません。むしろ、控えめな人々は「大きな声」の人たちとは異なる視点や洞察力を持っていることが多く、その意見がチームに新しい方向性や改善のヒントをもたらすことがあるのです。
特にチームの意思決定においては、多くのリーダーや積極的な発言者の意見だけではなく、サポート的な役割に徹しているメンバーや控えめなメンバーの声を取り入れることで、全体のバランスが取れた、より公正な判断が下せます。
大きな声と小さな声が生まれる理由
どうして大きな声と小さな声が分かれてしまうのか?それにはいくつかの理由があります。
発言者の性格や自信
大きな声の人: 自己主張が得意で、自分の意見に自信を持っているため、自然と発言が多くなります。リーダーシップを取ることに慣れており、議論を主導することもよくあります。
小さな声の人: 内向的で慎重な性格のため、発言のタイミングを見計らってしまいがちです。他者の反応を気にしすぎてしまったり、自己主張を避ける傾向にあります。
経験と知識の違い
大きな声の人: その分野での経験や知識が豊富で、発言に確信を持っています。自分の意見が価値あるものであると感じているため、積極的に発言します。
小さな声の人: 知識や経験が他のメンバーに比べて不足していると感じているため、自分の意見が重要ではないと思ってしまいます。新しい環境では特に発言がしづらくなりがちです。
チーム内の役割や責任
大きな声の人: リーダーや責任のある立場にいる人は、自然と自分の意見を前面に出すことが求められます。
小さな声の人: サポート役や責任がそれほど重くないメンバーは、自分の意見がチームに大きな影響を与えないと感じ、発言を控えがちです。
議論のテーマや状況
大きな声の人: 議論のテーマに強い関心や情熱を持っている場合、積極的に発言します。特に意思決定が急がれる場面では、発言が多くなります。
小さな声の人: テーマにあまり関心がない場合や、議論が感情的にヒートアップしていると感じると、発言を控える傾向があります。
小さな声を引き出すためのアイデア
さて、それでは「小さな声」をどうやって引き出せばいいのでしょうか?ここで、いくつかの方法を考えてみます。
1. 一対一のコミュニケーションを大切にする
これは個人的に一番効果的だと感じているし、意外な意見を得られたりするため好きな方法です。
大人数の前で発言するのはハードルが高い人でも、一対一ならもっとリラックスして話せるものです。私も、普段から気軽に雑談する機会を作ることで、その人がどんな考え方をしているのかを把握するようにしています。そうすると、会議の時に「そういえばこの人、こんな視点を持ってたな」と気づいてこちらから意見を求めることで、議論の流れを少し変えることができます。
2. 小さな声をフォローする
会議でふと控えめに発言した人がいたら、その意見を掘り下げるようにしています。「今の意見、面白いですね。もう少し詳しく教えてもらえますか?」と声をかけることで、「自分の意見もちゃんと受け止められているんだ」と感じてもらえるかもしれません。「発言してよかった」など、発言しやすい雰囲気を作るのも大事ですよね。
3. 順番に発言の機会を与える
大人数の会議では、発言が偏りがち。そこで、みんなに順番に意見を聞く方法も有効です。強制的に意見を出させるのではなく、リラックスした雰囲気で「何か小さなことでも気づいたことがあれば教えて」と促すことで、全員に発言のチャンスが生まれます。
ただし、大人数の前での発言が苦手な人もいるため、ある程度の心の準備をする時間を設けてあげる配慮が必要かもしれません。
4. 匿名で意見を集める
面と向かって話すのが苦手な人に対しては、匿名で意見を集めるのも手です。オンラインツールを使えば、簡単に匿名のフィードバックを集められます。場合によっては、匿名での意見収集も効果的です。
「小さな声」を聞くことは、チームにとって大きな財産です。多様な視点を取り入れることで、予想外の問題に気づいたり、革新的なアイデアが生まれることがよくあります。私自身、これからも「小さな声」に耳を傾ける習慣を大切にしていきたいと思います。
ぜひ一度いつも静かにしているメンバーに、「どう思う?」と聞いてみてください。意外な発見が待っているかもしれませんよ!
それではまた。
みゆき
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