パワポを黒板に投影してチョーク板書できる
講義、授業ではパワポではなく板書がいいというのは明らかだと思います。
私は週に1日だけ、専門学校で非常勤講師をしています。1クラス60名ほどの2クラスです。10年近くやっていますが、来年からは完全にやり方を変えようと思っています。
これまでやってきた経験と、何回か試してきてわかったのが板書の重要性です。どうしても最近は仕事の流れもあって、パワーポイント(私はmacなのでキーノート)を使いがちです。これらで作成される資料は、よくできてはいますが、見る側はなんとなくわかった気になるだけだと思います。
真偽は知りませんがAmazonではパワーポイントは禁止だという話を聞いたこともあります。
これまでにペンタブレットでデジタル的に手書きするとか、電子黒板とかも使いましたが、私はナマのチョーク板書に勝るものはないと確信しています。
チョーク板書、手書きには次のようなメリットがあります。
・実際にその場で生身の人間が書いているリアリティ
・手書きの親しみやすさ(=活字の嘘くささ)
・指先から文字(知識)が湧いてくるマジック感
・その絶妙な「時間」
・文字が出てくるのを待っている事が重要
・カタカタするチョークの音(かなり重要だと思う)
・黒板消しという重要な脇役
・センセイ(私)は楽してないぞというアピール
などの点から、手書きのチョーク板書は有効だと思います。
しかしながら、小中学校くらいならともかく、毎回毎回全部手書きにするのは正直疲れますし、正しいとは言えないのも事実です。特に私の講義では動画や写真を多用するので、板書だけではダメというか成立しません。
そこでどうしているかと言うと、綺麗に動画を見せたい時はスクリーンを使い、板書したいときにはスクリーンを上げて黒板に直接投影しています。そのときに資料の背景を黒にして、テキストを白や黄色にしておけば、黒板に書いてあるように見えますので、そこにチョークで手書きして書き加えています。まあハイブリッド作戦ですかね。
これは黒板とスクリーンの位置が同じであるという環境が必要です。私が講義をしている学校では、本物の黒板の前にスクリーンを下ろして使うので、使わない時はスクリーンをロールアップするだけでいいのです。ほとんど一瞬で上げ下げできます。
これらが写っている自分の講義の映像はないので、名古屋経済大学市邨中学校の矢田修先生がYouTubeに上げておられるものをキャプチャしておきます。この先生は非常によく研究をされておられます。
ただしこれは学校、教育の場での利用の話であって、会議、ディスカッションの場では必ずしもこうである必要はないとも思っています。