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「良い部下」と「真の参謀」はこう違う!リーダーを影で支える“参謀”の条件とは|『参謀の思考法 トップに信頼されるプロフェッショナルの条件』を読んで

トップ画像は、Wikipediaより参照させていただきました、名参謀として有名な黒田官兵衛の肖像画です。今回は参謀についてのお話です。

本を1冊読みました。『参謀の思考法』と呼ばれる本です。参謀といえば、戦争をイメージされる方が多いのではないでしょうか。何か役職があるわけでもないけれど、参謀と呼ばれる所以は、なんなのか。そのあたりが気になり手に取りました。

なかなか固そうな本で、正直、紙の本で本書を読むのは大変だろうと思ったので、オーディブルで読みました。朗読で聞くと飽きることなく読むことができ、優秀な部下と参謀の違いをまざまざと知ることができました。

ブリヂストンの元社長である荒川詔四さんの書かれた本で、社長の前に社長の参謀として活躍されたときのものを書かれており、現場に即した内容となっていて読んでいて面白かったです。


参謀と優秀な部下とは違う

参謀を辞書で引くと以下のようになっています。

高級指揮官の下で、作戦・用兵などの計画・指導を受け持つ将校。転じて一般に、人を支えてあれこれ策略を立てる人

Oxford Languagesより

戦争の指揮官の右腕的な印象がありますが、現代だと、社長の右腕のようなものでしょうか。社長の右腕以外にも部長の右腕など。何かリーダーの補佐役ともいえます。秘書にも似ているかもしれません。

ただ、参謀という役職はなく、サポートする役回りといえるのではないでしょうか。

優秀な部下は、リーダーをサポートし、リーダーの欲する結果を出してリーダーを助けます。言われてことは当然やりますが、リーダーの意図する結果を持ってくるところが良い部下の条件です。

では、参謀の条件は何でしょうか。本書によると、参謀とは上司を「機関」として働かせる存在としてサポートする役回りのようです。

上司には上司として期待される役回りがあります。それを先回りしその理想とする「機関」として機能させることが参謀の役割のようです。

そうすると、優秀な部下とあまり変わらないようですが、大きな点が異なるようです。それは、時として上司に真っ向から反対することがあるようなのです。

たとえば、不正ではないにしても、間違った判断を上司がしようとしています。その一場面を見れば間違ってないのかもしれません。ただ、長期的に見たら、それは明らかに状況が悪くなる判断をしようとしているとしてます。よくあるバレたらただでは済まないというやつですね。

それを察知したとき、それでも優秀な部下は上司の欲する結果をそのまま持ってきますし、利益を最大化にするでしょう。しかし参謀は判断が間違っている場合は、「ノー」といいます。自分が嫌われても、人として、上司としての「原理原則を守る」ことは最重要課題として、欲する結果を実現させるようです。

本書の中の例ですが、秘密裏に速やかに進めるべき案件がありました。その時役員会にかけると情報漏洩が心配されるので、役員会は事後承認で良いから、この案件を進めようと上司から聞かされます。

この場合、その判断は正しいか正しくないかは、ビジネスによります。
しかし、原理原則からすると役員会にかけないのはルール違反です。
だが、情報漏洩をしてしまうと、社運を賭けた一大プロジェクトは崩れ去ってしまう。

そんな時に、参謀としては、役員会は実施する。情報漏洩の予防策として、他言無用の展開は当然とし、資料も会議が終わったら全部回収する前提で展開し、説明はプレゼンテーション資料を投影して行います。メモなど一切禁止です。会議が終わったらお約束通りキッチリ配った要旨は回収しました。

結果、ルールを守った上でかつ、情報漏洩のリスクを最小減にして案件を進めることができました。バレたらただでは済まない状況を見事回避したうえで欲する結果を手に入れたのでした。参謀はこうした上司を機関として機能させる役割なのです。

上司に能力がない方が、参謀として目立つことができる?

能力が見合ってない上司、やる気のない上司はどこの世界でもいるものです。しかし、参謀として根回しし、上司に報告して進めると、上司以上に目立つこともあるのです。

それは、表立って目立つのではなく、サポートして上司をできる上司に仕立て上げることで目立つようです。

傍目からは目立ちませんが、社内の人となりは、社内の人間であれば暗黙の裡に分かるものです。なので、参謀の尽力によって成し得ていることは皆分かっているので、自然と目立つということになるようです。

外部のコンサルは使うもの、外の視点を取り入れるもの

ちょっと話は変わりますが、とある会社内のプロジェクトで上手くいったケースがあるとします。この場合、優秀なリーダーがいたからこそ成功することが多いのですが、優秀なリーダーだけで成し得たわけではありません。そこには優秀な参謀がいたからこそ、成功を勝ち取っていたことが多いのです。

その際の参謀は社内参謀ということができ、先回りや調整で事前準備をしっかり行いスムーズに物事を進めていったのです。

その時、社内参謀と言われる人にはちょっと弱点があります。それは、いくら参謀でも社外のことはあまり知識がありません。そんな時に役に立つのは外部から来たコンサルタントです。

中には、コンサルタントに請負責任はなく、その時の耳あたりの良い計画を練ってくるだけであり、あまり役に立たないという辛辣な意見もあります。

ただ、それはコンサルの使い方が良くないようです。正しく使うとコンサルタントは、いろいろな会社の活動を見てきており、ある意味、よくある悩みもわかっています。コンサルタントは、過去の経験をもとに最も当てはまるケースを導き出して提案をしてくるのです。

その提案を一度はそのまま受け入れてみるのも、新たな発見があるので良いのです。そこで得られる発見は社内により良い改善の機会を与えてくれるでしょう。

とはいえ、丸投げすると疲弊する

コンサルのデメリットは、上層部にとても刺さりやすい説明をすることです。コンサルは高価なサービスであり、その実施事項は経営陣の決済が必要なことが多いです。

よって、会社の上層部にとても受けの良いプレゼンや資料を作成するのが上手いようです。それを真に受けてコンサルにそのまま丸投げしてしまうと破滅の始まりのようです。

そして、意外と短期的には効果がでてしまうのが曲者です。そこはプロなのでちょっと高圧的なるトップダウンを仕掛けると、指示された現場は大変なのですが、でもしぶしぶやらされつつも効果が出たりするのです。

しかし、そこは無理やりのやらされで無理は長くは続きません。現場は無理をして疲弊していきます。そのうち効果の伸びは頭打ちになり、自浄的な改善が進まなくなるケースが多いのです。

その結果、高いコンサル料を支払いつつも、社内は疲弊し、企業競争力はそがれていってしまうのだとか。これがコンサル任せにする弊害です。

ここでは、外部のコンサルが悪いという意味ではありません。丸投げした企業の責任なのでそこは自己反省が必要になるのです。

ということで、今日は『参謀の思考法』についてまとめてみました。

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