病気の早期発見から広がるパラレルワールドの物語|『息吹』のオーディブル体験
著者:平野啓一郎さんの息吹という作品を読みました。オーディブル専用で、紙や電子でもないようです。
オーディブル専用の作品のようです。今日はこちらを解説します。
短編で聴きやすい一冊
だいたい通常速度で2時間。倍速にて1時間ほどで聞ける短編でした。とても聞きやすい1冊です。
なので、1日の通勤や通学時間で聞けてしまう内容です。人によっては片道で読み切れるちょうど良い量。
現実と空想を行ったり来たりの物語
物語は、ある日お医者にかかり、ふと思って人間ドックを受けます。そして、深刻な病気が見つかります。発見は早く、あ~良かった!という内容で始まります。
ただ、その状況に違和感がある主人公。早期発見で良かったのだけど、そこに気持ち悪さを感じます。その気持ち悪さが空想の世界へ時折迷い込みます。その空想とは、早期発見できなかった世界です。
空想と書きましたが、これがパラレルワールドにも見える世界。さて、主人公は行ったり来たりするうちにどうなってしまうのでしょうか。
早期発見できたことは幸運なのだけど、複雑な気分
ここかは本書から得た自分の感想です。本編では、早期発見した現実とそうではない世界とを行ったり来たりする。
大きな病気が見つかると、自分でもどうなってしまうかわからない。奇跡的に見つけられた一方で、その選択をしなかったら早くこの世を去ってしまうわけで、なんとも不安定な場所に自分はいるのだなと感じる。
その不安定さから、自分事のようにハラハラする。もし同じ目にあったらどうしよう。起きてもないことに不安になる。
だから、今を生きる。今を楽しむ。今生きている幸せを感じることが大事なんだなと思う。
何かのイベントごと。面倒だなと思う自分。なんとか避けたいと思う自分。そう思うと人生つまらなくなる。
真正面からあたると、意外と簡単だったり、新しい道ができたり、新しいことを学んだり、うまくいけば新しいスキルを身につけられたり。
そう考えていくと世の中捨てたもんじゃ無いなぁと感じ、今日一日がウキウキしてくる。
3行日記 : 話が長い人。ちょっと考え方を変えるとうれしくなってきた
同僚に話が長い人がいます。いい方なのですが、別に嫌いなわけではないです。ただ、その方と話すときは、ちょっと覚悟して行きます。笑
話していたら、ふと感じることがありました。どうも、話を伸ばしているというか、いろいろなことを教えてくれます。その話題を広げてくれてます。自惚れではないですが、きっとこの人は自分のことを嫌いではないだろうなと。
そう考えると、役立っている気がしてちょっとうれしい気がしてきました。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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