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日本LGBT映画「無伴奏」

主演:成海璃子、池松壮亮、斎藤工、遠藤新菜
2016年 132分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★☆☆☆
(写真=『無伴奏』公式サイトより)

ちょっと前にフォローしているnoterさんの記事でこの映画のことを知って(すみません、ちょっとどなただったか失念〜滝汗〜、検索したけど見つからず、私だよ!俺だよ!イッツ・ミー!って方、教えてください。コメントも残している気がするのです)、ずっと観てみようと思っていた作品。『シン・ウルトラマン』の斎藤工を見られるかどうかわからないので、とりあえず本作で。

ほぼ50年前が舞台の自叙伝的映画

1969年、反戦運動や全共闘運動が起きていた激動の時代。高校3年生の野間響子(成海璃子演)は、親友と制服廃止闘争委員会を結成し、革命を訴えシュプレヒコールをあげる日々をおくりながらも、実はベトナムにも安保にも沖縄にも強い想いがあるわけではなく、学園闘争を真似しているだけの自分に嫌気がさしていた。そんなある日、響子は、親友に連れられて入ったバロック喫茶「無伴奏」で、フランクだがどこか捉えどころのない大学生・渉(池松壮亮演)と、渉の親友・祐之介(斎藤工演)、祐之介の恋人・エマ(遠藤新菜演)の3人に出会う。「無伴奏」で会って話をするうちに、いつしか響子は渉に惹かれていく。初めてのキス、初めてのセックス。“革命”以上に刺激的な恋の魔力に響子が囚われていたある日、思いもよらない衝撃的な事件が起こる――。
『無伴奏』公式サイトより

個人的には好みではなかった

作家・小池真理子氏の自叙伝的小説を原作とした本作、原作は未読だが、雰囲気的には正直いって私の好みではなかった。LGBT的要素があることを知らなければ、おそらく観なかっただろう。彼女の作品を昔読んだ気もするのであるが、今調べてみても、ちょっと思い出せず。唯一、同じく2016年の映画で、彼女の小説を原作とした『二重生活』は観ているが、これも確かいまいちだったっけ。

まず時代設定が1969年から1970年なのだが、一応私は生まれていた時代、よちよち歩きしてたぐらいかなぁ(笑)。なので、もちろん学生運動とかも知らないし、何も覚えていない時期だが、それでも映画からはなんとなく、そういう時代の雰囲気も感じられず。唯一、池松壮亮の髪型と服装はなんとなく昭和っぽいが、でも彼って現代を舞台にした作品でも昭和っぽいイメージだし(笑)。

野間響子のストーリーなので、もちろん彼女の主観とかが軸となるわけだが、うーん、世代の違いなのか、私には正直あまりピンとくる内容ではなかった。成海璃子ちゃんも好きな女優なんだけど、この役にそうハマっているとも思えなかった。本作の紹介にも「大胆な官能シーンに挑戦」なんて書いてあったが、彼女のヌードが見られるわけでもないし(別にそこには期待はしていないが)、演技としては特別に官能的にも思えなかった。むしろこういうシーンはなかった方が、彼女の良さが見れたと思うのだが、どうだろう?

LGBT的要素もあるけれど

この要素は池松壮亮&斎藤工ということで、あとは本作を観ていただければと思うが、この部分は上記の紹介にもある「衝撃的な事件」につながる。しかし、これが本作ほぼ最後の方で起こるので、前半が長過ぎて、正直引き延ばし過ぎ的な感もあり。
もちろん、本作のメインテーマではないのでいいのだが、時代背景、響子の主観など、全体的に説得力に欠けていたというのが、正直な感想である。
バッハをメインとした劇中音楽と、斎藤工君の演技に星を捧げるとことにする。
本作の雰囲気や作り、こういうのが好きな方は多いと思うので、私のオススメ度はあまり気にしないで欲しい。

こちらが予告編。


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