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小説 映画ドラえもん のび太と空の理想郷 (小学館ジュニア文庫)/藤子・F・不二雄 を読んで

9月3日はドラえもんの誕生日だそうです。昔なつかしい思い入れもあり、息抜きのつもりで、この本を手にしました。
元祖ドラえもんの声優だった大山のぶ代さんがお亡くなりになられた事もあり、子供時代に戻った気持ちでなんとなく読み始めました。
戦争も何の争いも、差別も偏見もないそんな理想郷(ユートピア)があるとすれば、あなたはそこに行ってみたいと思いますか?
子供心に、間違いなくそれが正解で、この世がなぜそんな世界にならないのかと考えている方もいると思います。(私もそう思っていました。)
久しぶりにドラえもんの映画(小説)を読みましたが、毎回考えさせられるストーリーです。(テーマが1つに絞られて、ドラえもんの世界観で語られる話が子供も大人(ドラえもん世代の)も共感が持てるのでしょうか。
テーマは、「戦争や差別のない世界は実現できるのか?」「多様性や個性を捨ててしまった世界はどんな世界なのか?」この疑問に向き合い小さな子供でも分かりやすく物語にしたのではないかと思いました。

空に謎の三日月型の島を見つけたのび太は、「あれこそ僕が探していたユートピアだ!」と言いはり、ドラえもんたちと一緒にひみつ道具の飛行船『タイムツェッペリン』で、その島を探しに出かけることに。
クラスの優等生の出木杉君やしずかちゃんの話で、昔からアトランティスや竜宮城など昔の伝記やおとぎ話で世界中で語り継がれている理想郷(ユートピア)があるかもしれないと聞いていたのび太君。
ユートピアとは、戦争や差別の無い(まさにパーフェクトな世界)。そこはすべての人間がパーフェクトで宿題もテストもない夢のような世界です。
のび太はそんな世界にあこがれ、そんな世界があれば行って住んでみたいと思っています。
色々な時代や場所を探してやっと見つけたその正体は、誰もがパーフェクトになれる夢のような楽園<パラダピア>だった! 

ドラえもんたちは、そこで出会ったパーフェクトネコ型ロボット・ソーニャとすっかり仲良くなるが、どうやらこの楽園には大きな秘密が隠されているようで・・・。
この<パラダピア>で生活をしているうちに少しずつ変化が出てきます。
ジャイアンが礼儀正しくなり、普段金持ちを自慢してイヤミを言っていたスネ夫は意地悪な一面がなくなっていきます‥‥この世界でもうまくなじめないのび太は、何かおかしいと思えてきます。
ここにいる住人(学校では)はルールをまもり、先生の言う事に素直に従う人ばかりで、まるでロボットのように毎日を過しています。
とても極端な一面ですが、多様性や個性を捨てて争いや差別の無い世界がこんなにつまらない世界になってしまうのかと、とても考えさせられました。
今の世界に投げかけられた課題のようなそんな気さえしてしまいました。
アニメで見た子供はとても衝撃的ではなかろうかと思ってしまいました。
機会があれば、アニメの方も観てみたくなってしまいました。
ドラえもんは、子供も大人も楽しめる素晴らしい作品だなと改めて関心してしまいました。

こんなドラえもんの映画作品も、オーディオブックで散歩しながら聴いてしまいました。
皆様も子供の頃に戻ってこの作品を楽しんでみてはいかがでしょうか?


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Isao Hanayama
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