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民族と文明で読み解く大アジア史/宇山 卓栄 を読んで

中国史につづき、周辺アジアにも興味がわきこの本を読んでみました。
アジア周辺地域は中国の影響を受けている事がわかる内容でした。
中国史だけでなく、朝鮮、台湾、シベリア、チベット、インドなどの周辺地域の民族や文明から国際情勢を理解する事が出来ました。

中国は、古代文明の出発点でもあり、昔からの『中華思想』の影響を受けて発展してきた地域なのだと改めて理解できました。
話は、アジア周辺地域の考古学や遺伝学を含む学術研究から読み解く歴史観にまで及びますが、その辺はあまりよく分かりませんでした。
古くから中国を指す『志那(シナ)』を語源に英語の『China(チャイナ)』や韓国を指す『高麗(コウライ)』から『Korea(コリア)』、『突厥(トッケツ)』から『テュルク(トルコ語)⇒トルコ』となった事は知らない事だったので、とても勉強になりました。

インドも古代文明を出発点として、東南アジア地域へ広がり、ヒンデュ―教やイスラム教の影響を受けているようでした。
特に東南アジアでインド文化というか(宗教)の影響を受けていて、中国よりもインド圏の影響を受けるのは、中国の冊封体制よりも(イスラム教などの)他民族も含めて平等博愛の精神が東南アジアで受け入れられやすかったのではとの事でした。

トルコや中央アジア地域(アフガニスタンなど)はシルクロードを通じてヨーロッパと中国との文化交流の中間点としても重要な土地で中国、ロシア、ヨーロッパの深い影響を与えた地域である事も知れました。
(やはり地政学的に中央アジアは重要な土地なのだと…)

日本史(中国史)や世界史(西洋史)の知識の理解と今回ユーラシア大陸側から見た(大アジア史)を学んでまた深く国際情勢を知れたと思います。
私は食品会社に勤めていて、今の工場の従業員の半数以上が外国人です。
昔から、グローバル社会(国際社会)とか言われて、勝手に国際化になれば
アメリカ人やヨーロッパの国々の人々が日本で仕事をしている未来を想像していましたが、日本はアジアの一部なので、グローバル社会になって日本に来る外国人は当然アジア人なんだと、いまさらに気付きました
工場で働いている外国人は、インドネシアやベトナム、ネパールやインドの人も働いています。
今回のこの本で彼らの歴史観や文化の一面を知れた事はとても良い機会になったと思います。

中国やインドの台頭で、アジアの歴史や文化に関する知識は今や必須の教養になっていく事になると思います。

今回もオーディオブックで散歩しながら知識を深められました。
皆様も是非、試してみてはいかがでしょうか。


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