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国境のない生き方: 私をつくった本と旅/ヤマザキマリ を読んで

『テルマエ・ロマエ』で知られる漫画家のヤマザキマリ氏の著書です。
本の内容は、彼女の半生をつづったエッセイの様な感じで話が進んでいきます。
彼女の人格形成に音楽家で自由なお母様の存在が欠かせないと思いました。
そんな素敵なお母様に育てられたヤマザキマリさんは14歳で欧州一人旅、高校生で単身イタリアに旅立つなど、びっくり!な人生が語られます。芸術や文化が身近な生育環境によって著者の創造性が磨かれてきたのだと思います。
『かわいい子には旅させよ』と昔の人は良く言った物です。彼女の半生があの素晴らしい作品を生んだのだと理解しました。

私も学生時代に海外へ一人旅に出た経験があります。それを思い出しました。
私は、何年といった期間ではありませんが、それでもとても良い経験をさせてもらったと思います。(数か月でもそれは大冒険です。)
当時、『地球の歩き方』が流行しており、私もインド版を買いデイパック1つと、この本を持って旅に出ました。
私は、「旅は軽装だ~」っと息巻いていましたが、インド到着後にタクシーの運転手に騙され、何百ドルもするじゅうたんを買わされ、そのじゅうたんを抱えて旅をするのでした…そんな大変な思いをして旅をしましたが、今は良い思い出です。(あの頃は若かったなぁ~)
そんな経験をしたため、多少の事では動じないマインドを手に入れられたと思っています。
一人でもなんとか生きていけると思ってしまったのでしょうか、いまだに独身者です。
一人旅はそれこそ空港で飛行機に乗るところから始まり、宿を取る時も、食事をする時も、目的地に行く時も全て自分で判断して行動しなくてはいけないし、計画して行動しないとどうなるかわかりません。すべて自己責任です。トラブルさえ、次は何が起こるのだろうとワクワクしていたのを思い出します。(このワクワクは年を取るごとになくなっていくように思います。)

話は戻りますが、ヤマザキマリ氏は、14歳で欧州一人旅、17歳でイタリア留学。住んだところは、イタリア、シリア、ポルトガル、アメリカ。旅した国は数知れず。
ビンボーも挫折も経験し、山も谷も乗り越えて、地球のあちこちで生きてきた漫画家をつくったのは、たくさんの本と、旅と、出会いだったとの事です。
この本では、彼女が影響を受けた本の紹介もしていて、とても興味深く読ませていただきました。
私も、千夜一夜物語や三島由紀夫、安部公房などなどを紹介されていて、機会があれば、読んでみようと思いました。
ここで一つ思い出した事があります。何かの本に、人が成長するには、3つの方法があるそうです。
”旅をする”、”本を読む”、”人に会う”、この3つが自分を成長させる大切な要素なのだそうです。
私は、今は ”旅をする” のは仕事もあり、まとまった時間も取れませんので、”本を読む”、”人に会う”の2つを実践して、成長していこうと思いました。

ヤマザキマリ氏の名言「ガンガン傷ついて、落ち込んで、転んでは立ち上がっていると、かさぶたは厚くなる。その分、たくましくなる」
「他人の目に映る自分は、自分ではない」
「失敗はマイナスではない。ボキャブラリーが増えるようなも物、生まれたからには、命を使って生きる」
とても勇気をもらえた、そんな一冊でした。

そんなヤマザキマリ氏の人生哲学もオーディオブックなら散歩しながら読めます。
皆様も是非試してみてはいかがでしょうか?


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