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お菓子の膨らむ仕組み

ケーキやパンをオーブンで焼いている時、
庫内では生地がぷくーっと膨らみますよね。
この様子を目の当たりに出来るのは
"手作りの醍醐味"ではないでしょうか?
今回は"膨張"の原理について
詳しく分析したいと思います。

◇膨張の種類

まず、膨張の原動力にはいくつかの種類があります。

主に、

物理的膨張作用

化学的膨張作用

生物的膨張作用

この3種類に分類されます。

◇物理的膨張作用

①"気泡"の熱膨張

気体の体積は温度が上昇するごとに、
絶対温度に比例して膨張する性質があります。

※絶対温度…-273℃をゼロとした時の温度。

例えば20℃の気体を180℃に加熱すると

体積は1.5倍以上に増加します。

そのため、卵白を泡立てたり、バターをすり混ぜたりする

事で生地の中に細かい気泡が混ぜ込まれ、

その気泡のひとつひとつが膨張した生地を膨らませるのです。


上記の例が、

・スポンジ生地
・スフレ生地
・バターケーキ
・クッキー

このようなお菓子が該当します。

ジェノワーズ(スポンジ生地)


②水分の気化(水蒸気の発生)

液体が気体に変わる時、体積は一気に1700倍に膨張します。

生地の中に含まれている気泡を核として、
水蒸気の力で生地が大きく膨らむからです。

上記の例が、

・シュー生地
・折り込みパイ
・ポン菓子

このようなお菓子が該当します。


◇化学的膨張作用

○"膨張剤"によるガスの発生

膨張剤には、熱や化学反応によって分解する際に
炭酸ガスアンモニアガスを発生させます。

これを利用することで生地が膨らむ仕組みとなっています。

上記の例が、

・バターケーキ
・饅頭

このようなお菓子が該当します。


◇生物的膨張作用

○"微生物"によるガスの発生

微生物の一種である酵母が生地の中でブドウ糖を分解する時に
エネルギーやアルコールと一緒に炭酸ガス
生産する事で生地が大きく膨らみます。

この時に様々な香気成分や旨味成分もつくられます。

上記の例が、

・パン生地
・ピザ生地
・中華饅頭

このようなものが該当します。


※bitesjapansquadの投稿:きぴり

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