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俺らだけの場所【SPYAIR-JUST LIKE THIS 2023-】


SPYAIR
JUST LIKE THIS 2023
8月11日(金・祝)
富士急ハイランドコニファーフォレスト

新鮮なうちに文字に起こす、感情のことばたち



彼らも多くのひとも「新生SPYAIR」だという。
でも私は、なんだかそうは思えなかった。

もちろん、同じものであるわけはないし、バンドの軸ともいえるボーカルが変わって、今までの曲もこれからの曲も全てが、SPYAIRの新しいサウンドとなる。わかっているけれど、少なくともあのステージに立つ彼らは、どんな彼らであっても変わらないものだった。

SPYAIRというバンドを守ってくれたこと、続けることを選んでくれたこと、その理由の大きなひとつがこの『JUST LIKE THIS』であることが嬉しい。バンドにとっても、私たちにとっても、どうしても譲れない特別なんだ。

気軽にライブへ行けなくなってから、特別なこの場所にさえも、「行けない、行かない」と理由があってそう覚悟してきた年が何回もある。それなのに、なんでだろうね〜〜、行かなかった年が存在しない。結局、私は必ずちゃんとこの場所へ来る。特別だ、と胸を張って言えるための具体的な行動だと思う。私がまだそういう私で良かった。そして彼らが、そういう私でいさせてくれていることに感謝をしている。

「新生」の彼らを目撃するために、あれだけの人が集まった。私はその景色をみて、感じて、「変わっても変わらないもの」だと思った。

どんなに本気で生きたって、綺麗事ではなく「永遠なんてないから、いつか離れるから」と歌ってきてくれた彼らを知っている。だからこそ、生の音楽に触れられるときにはいつだって特別な感情で音と拳と声の会話をしてきた。その永遠がなくなったとき、実感したあの日、ずっと不安だった日々、それを超えて迎えた2023年8月11日(金・祝)山の日。デビュー13周年。

変わったはずのサウンドが、私には変わっていないものに聴こえた、なにより、目で聴いて見たものが、変わっていないものだった。

それは決して、旧ボーカルのIKEを重ねているわけでもなく、比べているわけでもなく、ただただ、『新しいけれど変わらないもの』だった。

特別な夏。特別な場所で、特別な野外ライブ。
今年で7回目。今までの6回と同じ景色だった。良い意味で、地続きに愛されているままだった。同じとはいえ、最高は更新されてゆく。それが本当に本当に、「やっぱり、またやられたな」と私がSPYAIRを好きで居続けている理由だと確信した。

そう思わせる、新ボーカルYOSUKEの存在が、ロックとして愛おしすぎる。ズルすぎる武器をたくさん持っていて、「SPYAIRのボーカルは俺だ!」という精神が強すぎる。ありがとう。わかっているよ、やっぱりまた「永遠なんてない」けれど、好きなだけSPYAIRとして音楽で遊んでほしいと願わせてほしい。彼が歌うとき、それは音だけではなく、フリースタイルダンスの遊んだステップのようだった。だから、好き。実力と飛躍材を惜しみなくみせてください。体力と愛嬌と音楽とひとへの好意と情熱で、今後のフェスやライブなどでも爪痕を残すだろう。そうしたらきっと、もっともっと、「やばいものに出会った!」という目をする全世代のファンが増える。その未来が簡単に想像できてしまうような本気が、YOSUKEそして、4人それぞれにあった。SPYAIRを選んでくれて、SPYAIRが選んでくれて、ありがとう。

「今が一番楽しい!疲れているのに疲れていない!」と、YOSUKE自身が SPYAIRであることを幸せに感じている瞬間を、一緒に浴びられたこと、ずっと忘れたくないな。

この場所で今、伝えなくてはいけない、という表情でUZがSPYAIRの今までとこれからを語ってくれたとき、泣いて泣いて、とにかく泣いて、一番好きなバンドがSPYAIRであることを誇りに思った。何度この場所にきたって、ライブハウスへ足を運ぶときだって、そう思えてきたけれど、今回は間違いなく、更新された誇りだった。正直、MOMIKENがなにかを語ってくれるかと思っていた。いつもあまりMCをしないけれど、リーダーだから、DYNAMITEツアーのときのように、口を開けば本音が出るような、そういう場面が用意されていると思っていた。でもそうではなくUZが、言葉を選んで選んでここで、残しておくべきことを丁寧に伝えてくれたということは、バンドとして戻ってくるまでの二年、ボーカルを失ってからここに帰ってくるまでの一年半の悔しさと葛藤が一番大きかったのかな。いいや、それは3人とも全く同じ気持ちだろうけれど、でも、あの目で話してくれるUZが、その役目で良かった。ここからまた、というきもちが、バンドとしてだけではなく、会場全体で一致したように思う。だから、大好き。

そのあとに演奏されたJUST LIKE THIS では、照明をたくさん使ってくれた。この野外ライブの意味やこれからの意志を見せつけてくれた。でも、あまりにも肩を震わせるほど泣いてしまっていた私には、涙で余計に反射する光が、眩しくて、もう、光しかみえなくて、うれしかった。きれいなものをみた。

アンコールで0 GAMEをやるなんてずるいよな〜
YOSUKEが、昔から好きだった曲を期に偶然と運命的なもので「ボーカル探してます!」に出会ってくれてありがとうすぎる。だから、こういうところが、こういうSPYAIRが愛おしい。

演奏さえできれば届くような曲ではない、過去の4人が築きあげてきた曲たちも、この体制で演奏してくれた。それは決して、曲としてだけではなく、新しいものであるうえでの変わらないメッセージだった。後ろ向きではない意味で、もう新体制でやるのは難しいだろう、やってくれないだろう、と思ってしまっていた曲たちさえも、今でもSPYAIRの楽曲として生きていた。みんなが大事にしてきたものを、新しく大事にしてもまた、みんなで大事にできること。音楽を好きでいる以上に、私はこの愛のかたちがとっても好き。私のなかのどこかにある、なにかそういうスペースにしっかりはまる、そういうもの。そして意見や思いの不一致はいくらあってもいい。

過去は過去、今は今、だけどずっと変わらない。
変わっても変わらないのなら、もしかしたら永遠はあるのかもしれない。それを例え、永遠と呼ばなくても、ひとつの終止符と捉えても、そうであってほしい。



実際は、やばかった!死んだ!よーすけ可愛すぎ!つよすぎ!なにあれ!死んだ!好き好き!SPYAIRありがと!むり!しか騒いでないものを、懸命に文字に起こして記録した。まじ好き、泣泣泣!で十分なはずのリアルタイム感情をわざわざ三千字に収めたもの。わたしのために。



それからともだちへ
私とさいこうの夏をしてくれてありがとう!
特別な日って、メインイベントはひとつじゃないから、私は一日中を全力で遊べてうれしかったんだ〜〜、目的は"ライブを楽しむ!"だけなわけがなくて、大胆に『夏をする!』だったから、叶ってうれしい。誰かにとってのそういう一日がありふれたうちのただ楽しい一日だとしても、私には、この日を創りあげるまでの、辿り着くまでの、大袈裟ではない人生が、生きているか死んでいるかの二極だから、なに不自由なく2023年8月11日を過ごせたことを絶対に忘れないよ、激重感情爆発人間⭐︎
それに、色んなことがあって私から友だちが離れたり離してしまったりしても、戻せない過去がいくつあっても、それでもずっとひとりにはならなくて、それもさ、知り合い程度のじゃないほんとのやつ。超しあわせ!大好きだよ〜〜〜!


あと、天気もありがと!
二分の一で強烈な雨の日になるこのイベントが、快晴で無事に開催できて、良いすぎる絵をみせてくれてありがと!来年も頼むよ〜!




また来年!
生きてたら行けるってさ!

永遠なんてないし変わってゆくことは当たり前でいいのに私は、

この夏が、彼らが、これからのわたしたちが、変わっても変わらないものだと思った。

一生、All I Needという曲のように、夏がくる。



強すぎる日だった
SPYAIRというバンドが大好きです。



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