災害時の対応と防災意識の向上を学ぶ株式会社Spectee様での企業訪問レポート
先日、栃木県大田原市立金田北中学校2年生の生徒の皆さんが、キャリア教育の一環として、都内にある企業を訪問しました。
大田原市立金田北中学校 企業訪問学習
企業訪問先として、最先端の取り組みを行っている企業を希望されていた学校のご要望に対し、弊社からは生徒様の人数に合わせて6社の企業をご紹介いたしました。
生徒の皆さんに事前に各企業の担当者様へ質問したいことを募ったところ、非常に興味深い質問が多く寄せられ、生徒の皆さんの意欲がうかがえました。
今回はその中から2社の取り組みの様子をご紹介します♪
株式会社Spectee様
SNSや気象データ、道路・河川カメラなどのデータを収集・解析し、危機管理情報を配信することで、被害状況の可視化・予測を行うサービス「Spectee Pro」を提供されている株式会社Spectee様。
多くの地方自治体、官公庁、民間企業に採用され、災害時の状況把握に広く貢献されています!
株式会社Spectee様への企業訪問では、分かりやすい会社の事業内容のご紹介に加えて、ハザードマップを活用したワークショップも実施していただきました♩
株式会社Specteeってどんな会社?
生徒の皆さんには、企業訪問に先立ち、事前学習の一環としてどんな会社なのかを調べていただきましたが、当日は企業の担当者の方からも、とても分かりやすくご紹介いただきました。
今回の企業訪問をご担当いただいた3名のご担当者様は、非常に魅力的な経歴をお持ちであるうえ、趣味についてもご紹介いただき、生徒の皆さんの緊張も少し和らいだ様子でした!
とても良い雰囲気の中、各ご担当者様がどのようなお仕事をされているのかというご紹介に加え、実際にどのような情報を提供しているのか、またどのような場面で活用されているのかを、画面を映しながらご紹介いただきました。
特に生徒の皆さんの地元である大田原市の現在の様子を映していただく場面では、普段とは違う角度から地元を見られることに、生徒の皆さんも興味津々の様子でした♪
ハザードマップを活用したワークショップ
今回の企業訪問を実施する前に、Spectee様から金田北中学校2年生の皆さんにSNSの利用状況についてアンケートを取っていただきました。
生徒の皆さんが防災に関する情報を得る手段として、1位が「テレビ」、2位が「緊急速報メール」、3位が「インターネット」という結果となりました。
さらに、SNSから情報を収集している生徒も半数近くおり、様々なツールを活用して情報を得ている様子がうかがえます。
「防災に対する意識として、普段どのような対策をしていますか?」という質問に対しては、突っ張り棒を設置する、家族と集合場所を話し合うといった回答があがった一方で、「何も対策していない」と答えた生徒も多く見受けられました。私自身も、防災グッズをそろえたりと対策をしなければいけないと感じていたところでしたので、自分自身の防災意識の低さについても考えさせられる機会となりました。
ワークショップに入る前に、災害時の避難準備や、避難を行う際の警戒レベル、そしてハザードマップとは何かといった基礎知識を学びました。過去の被害例を挙げていただきながら、ハザードマップを事前に確認しておくことの重要性についてお話いただきました。
「逃げ地図作り」ワークショップ
今回は、大雨による災害を想定した「逃げ地図作り」を実施!
大田原市は令和元年の台風19号でも大きな被害を受けたことから、自分たちが生活する地域の災害リスクを知り、いざという時に冷静な行動ができるように、と企画していただきました。
「大田原市で集中豪雨が発生し、1時間後に最大規模の洪水災害が起こる」という仮定をもとに、ハザードマップを見ながら各グループで安全に逃げるための話し合いを行いました。
時間が経過するにつれ、担当者の方から追加の情報が提供され、周辺にはどのような危険があるのか、無事に避難所に行くためにはどのようなリスクを考慮しなければならないのか、各班でGoogleマップを活用しながら真剣に話し合う姿が印象的でした。
ハザードマップを活用して防災について考える機会はあまりなかったかと思いますが、各班に担当者の方が付き、「○○だったらどうする?」というアドバイスを投げかけながら進められている様子が印象的でした。
今回の実用的なワークショップを通じて、さまざまな状況を想定し、災害時の行動を考えることで、防災意識が非常に高まったと感じます。さらに、自分ができる防災活動について考え、共有することで、いざという時の行動にもつながるのではないでしょうか。
振り返り・まとめ
株式会社Spectee様のご担当者の中には、実際に洪水の被害に遭われた際の経験も共有していただきました。
浸水により大切なアルバムや色紙が泥まみれになってしまったり、冷蔵庫の中やクローゼットの中、電子機器などがすべてダメになってしまったという経験から自分にとって大切なものは高い位置に置くなどの対策も大切だよと教えていただきました。
一番大切な命の次に、大切なものを守る対策も防災になることが特に印象的でした。
今回、東日本大震災の際に1歳だったという生徒の皆さん。
災害を体験していない世代が増えていく中で、災害の記憶を語り継ぐことの大切さを学ぶ機会となりました。株式会社Spectee様への企業訪問では、災害にどう対応するか、またそのためにどのような情報を持つべきかを教えていただきました。
特に印象的だったのは、実際に災害を経験した方の話を聞くことで、災害時の適切な対応方法や、どのようにして情報を得るべきかについての具体的なアドバイスを受けたことです。
災害対策は、単に防災グッズを揃えるだけでなく、正しい情報を集め、どのように対応するかを理解しておくことが重要であり、今回の訪問を通じて、生徒の皆さんは情報の重要性や、家族や地域とのコミュニケーションの必要性を改めて感じることができたのではないでしょうか。
今後の防災対策や行動を考えるきっかけとなっただけでなく、これからも災害への備えをしっかりと行い、次世代にもその知識と経験を伝えていくことの大切さを痛感した企業訪問となりました。
生徒の皆様にも、今回の体験や防災について学んだことを、今後の学生生活や進路選択にもぜひ活かしていただければと思います。
この度は、お忙しい中ご協力いただきました株式会社Spectee様ならびにご担当者の皆様、誠にありがとうございました。非常に貴重なお話と体験を提供していただき、心より感謝申し上げます。