『私たちも参加するなら、どうしたら良いですか?』最高の授業〜八幡高校探求学習
昨日、北九州市八幡東区にある八幡高校にお招きいただき、
2時間ほど授業を担当させていただきました。
高校2年生の生徒の皆さんが、学科を横断して、それぞれの興味関心などで課題を設定し、いくつかの班に分かれて、調査や研究を行う『探求学習』を実施されているそうです。
そこで産まれたチームの2つが、防災に関することを調べて実践していこうということになったそうで、コーディネーターとなる先生が、『北九州 防災』などで調べていると、ぼくたちの活動がヒットしたようです。
2班16人の生徒さんたちが、話を聞いてほしいとのことで、質問に応えるようご依頼をいただきました。
どんな授業になるんだろうと、とてもわくわくしておりました。
というのも、ぼくたち「認定NPO法人好きっちゃ北九州」の、いまや最大の特徴とも言える『好きっちゃアカデミー』の要素そのもので、高校生たちの活躍や、これからのまちや社会をつくっていくうえで、実践者そのものであってほしいと思います。
とても明るく出迎えていただきました。
でも、『授業・・・』というような雰囲気(笑)
ぼくも冗談を交えつつ、自己紹介。
何者なのか、皆さん分からないだろうから、資料もお配りして、ひとつずつ活動紹介などをしていきました。
紹介に関する概要はこんな感じです。
「そこまで変な人ではない」と安心したのか?(笑)
生徒の皆さんの表情もほぐれてきたのを感じます。
さて、今日のテーマは、防災です。
聞くところによると、子ども向けの啓発活動と、避難所で必要なことを研究する2班だそうです。
うんうん、なるほど。
ぼくから皆さんに問いかけます。
『防災や災害から身を守ることで、一番大事なことって何だろう?』
『ぼくは、心構えだと思う。気持ちの問題・課題』
ぼくから、そうひとつの答えを伝えました。
きっと、災害に遭うときには、こんなはずじゃなかった。こんなこと初めてと思います。
備えや想定できていれば、回避できたり、身を守れたりすることもあります。
でも、誰しもが、こんなぼくでさえも、どこかで自分は大丈夫って思ってしまう本能的な心理があります。
「じゃあ、試しに遊んでみようか!」
いつものあそぼうさいのノリで始めます。
後出しジャンケンで、皆さんに勝ったり負けたりしていただくんですが、勝のは簡単なんですが、瞬時に負けることは考えが及ばないんです・・・。
何故だろう(笑)
災害に遭ってしまう、もしくは無事っていうのを確率的に楽しむゲーム、「8割がた大丈夫だろうゲーム」もやってみます。
何だかハラハラする。
そんな気持ちが重要だったり。
いつか、誰かが、赤いボールを引いてしまうんです。
ちょっとした工夫で、遊びに繋がりながら、防災の要素を学んでいく。
あぁ、こういうことか!って、「あそぼうさい」の意味が分かってきたのか、驚いたような、インパクトを受けたような表情を皆さんがしていたのが、ぼくは印象的でした。
こんな風に遊びながら、皆さんが考えている、また考えようとしている疑問や質問に、少しずつ答えていきました。
アッと言う間に時間が過ぎ、少し休憩をはさんだ後、
「もう少し遊んでみる?」
持ってきていたグッズで遊んでみます。
「わー!!!」
「きゃー!!!!」
「おぉー!!」
他のクラスから苦情が出るんじゃないか?(笑)とぼくが心配するほど、たった数分ほどですが、大盛り上がり(笑)
『こんな感じでさ、子ども達と、まずは楽しんでもらいながら、やっています』
そうぼくが話すと、うんうんって頷いていただいておりました。
遊ぶだけじゃなくって、皆さんと様々な悩み相談も、ぼくなりにさせていただきました。
最後に、16人の生徒さん全員から、ひとりずつ今日の感想をお聴きしていきました。
せっかくなので、エッセンスだけでも書き記しておこうと思って、とっさに黒板に聞きながら書いていきました。
ぼくは、これまで、色んな学校や大学で、様々な年代の皆さんへ授業をしてきましたが、お世辞抜きで、最高の授業となりました。
それは、ぼくから何をどう伝えたかではなく、
授業を受けた皆さんがどう感じたか、これからどう向かっていこうとするかが重要です。
皆さん一人ひとりに、感想を聴いていき、そのひとつひとつが、とてもぼくの心に響きました。
この授業をやって良かったと心底思いました。
「遊びを通じて、災害が起きてしまう確率を感じられる仕組みが楽しく学べた」
「普段から使っているものが、災害時にも役に立つということがとても印象的だった」
「子どもをターゲットにすることは、世代全体に伝わっていく可能性があるので良いと思った」
「遊びというきっかけから気軽に取組んでいける良い仕組みと思った」
「地震の断層のメカニズムは難しいものだけれど、遊びを通じて原理が理解できて凄いと思った」
「子どもから世代を越えた人たちに学びや楽しみの循環が生まれていくので、とても良いと思った」
「災害のメカニズムを理解するうえで、こうしたコンテンツがあることがとても良いと思った」
「動画やSNSでも活動状況を発信して、現場に来れない人にも成果や効果が伝わる仕組みは良いと思った」
「子ども達が教わるという受動的なものだけでなく、積極的に参加してもおらって能動的に学んでいくことができるやり方はとても良いと思った」
「あそぼうさいを参考に、幼稚園児を対象とした楽しい学びの場の実践へ頑張っていきたいと思った」
「暮らしの中にある防災について、こうした学びを取入れていっていることはとても良いと思った」
「子ども達に対して、周りの大人も教えながら学んでいっていることもとても素晴らしい要素だと思う」
「こうしたちょっとした工夫や実践で、子ども達に楽しみをつくっていってあげたい」
「これから、子ども向けのコンテンツをつくっていきたいので、オリジナルやアレンジしたものを挑戦したい」
「小さい子ども達が楽しめたり、理解できたりするよう、目線を合わせて考えていきたい」
「小さい子ども達への防災教育にはハードルが高いと感じたが、多くのアプローチの仕方を学べた」
以上のようなコメントが、
高校2年生の皆さんから、次々と出てきました。
書き出したのは抜粋に過ぎません。もっと前後にも意味合いをつけて、皆さんが主体的な学びを得たことを、それぞれの言葉でお話してくださいました。
みんな感じ取っている部分は様々で、色んな要素のことを学び得る授業になったことをぼくも感じました。
ぼくも様々な講座などを実践しており、
まさに子どもからお年寄りまで幅広い対象者がいらっしゃいますが、
高校生を対象としたものは事例は少ないですが、
とてもとても素晴らしい学び合いの場になりました。
授業の総評として、先生がおっしゃってくださいました。
「好きっちゃ北九州」という活動で、こうして、ひとつひとつの学び合いの場で、地域愛の育みを実現されているのが素晴らしいと感じました。とのことでした。
本当にまさにそのとおりです。
ぼくは、こうして、目がキラキラと輝く高校生たちに出会いました。
皆さんの感性が揺れ、主体的に学び、これからを何か実現していこうとする姿勢に出会いました。
ぼくたちは、さまざまなまちで、実践を通じて、そのまちそのまちで、地域愛の育みへとチャレンジしています。
一方で、こうしたプレイヤー側となる皆さん自身が、実践しながら、より一層、このまちへの愛着を深めていくものだろうと思います。
発言していただいた皆さんのうち、多くの人が
「実際のあそぼうさいの現場に参加したい」とご発言いただきました。
「参加するには、具体的にどうしたら良いですか?」そんな踏み込んだご質問までいただきました。
現場で再会できるときを楽しみにしています。
北九州市、八幡にある高校の、
未来が楽しみな高校生たちに出会い、
ぼく自身、このまちがもっと好きになる要素を積み増したように思います。
ぼくのこれまでの経験のなかでも、
とっても心に残り続けるであろう、素晴らしい最高の授業となりました。
今日もご覧いただきありがとうございます。
貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。
<1年前の”今日”の記事★>
おぉ、これは同じく八幡東区にある九国大の皆さんへのアプローチですね。
その後のイベント当日もご活躍されました!!
<2年前の”今日”の記事★>