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展覧会レポ:「聞く/聴く:探究のふるまい」聞く力を試すアート展?

【約800文字、写真17枚】

 「聞く力」が大事といいますが、その先には何があるのでしょうか。一歩深く入ってきました。


服をかえっこする

 壁一面にスナップ写真が並び、映像が流れています。革ジャンを着た外国の方が、日本の街角で道行く人に声をかけ、相手の声に耳を傾けています。

西尾美也《Self-Select: Nairobian in Tokyo #1》2017

 見ず知らずの人に「数分のお時間ありませんか?」と片言の日本語で声をかけ、「着ている服を交換して写真を撮らせてください」とお願いしているんです。
 ほとんどの人が断りますが、それでも挑戦し続ける姿が印象的でした。

服を交換してもらっている最中
街角の着替えに使った目隠しの塔

 コミュニケーションの形って色々あるんですね。

撮影中、子どもが走り抜けるシーンも

 一人で、展示を観ていると、会場に怪しい人が…。
 奥留優さんによるパフォーマンスらしいです。

探求してみる?

 こちらは自由に探求できる実験エリアです。

 音の出る服に触ってみます。着てもいいらしいですが、大量の汗をかいておりますので遠慮しました。そういえば服って、つねに小さな音が出ているんですよね。

ガシャガシャ…

 踏んづけて音を出してみると、聞き覚えのある音が広がります。音だけがまとわりついてくる感じです。

 この広い空間で、砂利を踏むことだけに集中するのは新鮮な体験でした。うむむ、ファンタスティック!

イマーシボー!!

 暗闇のお部屋に入ると、森の映像が広がり、静かな男性の話し声が聞こえてきます。

ジェン・ボー《The Political Life of Plants 1&2》2020‐2023

 森の菌について話しているようですが、よく分からない会話なので、マインドフルネスのような状態になります。

 別の部屋に移動すると、ジェームズ・タレルの「レイマー、ブルー」みたいなお部屋。左手奥のソファに座ると、猫ちゃんが現れました。

フェムケ・ヘレフラーフェン《The Murmur of the Dying》2023
猫ちゃんから、こんな感じに…

 生? 死? 命?「うーむ。何だろう……?」心がざわつきます。

■information

SPECIAL EXHIBITIONS
聞く/聴く:探究のふるまい
会期:2024年8月24日(土)~10月14日(月)
会場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
電話番号:075-585-2010
開館時間:10:00〜18:00 
休館日:月曜日 
9月16日(月・祝)、9月23日(月・振休)、10月14日(月・祝)は開館、9月17日(火)、9月24日(火)を休館
料金:無料
事前予約:不要
所要時間:約15分~30分
混み具合:たまに誰かいる
写真撮影:可能
webサイト:https://gallery.kcua.ac.jp/archives/2024/11235/


〈おまけ〉

 会場は1階、2階、そして6階に分かれているので、エレベーターで移動します。各階に到着すると案内板があるのですが、これがまた迷うんです。
 そして見つけたのがこちら、

オシャレな壁紙?

 扉の跡があるのに、壁になっています。 
 説明書きによると、壁紙ごと移転したそうです。

 きれいな建物、立地も最高ですね。 

京都タワーがみえます
ソース;
ステートメント「聞く/聴く:探究のふるまい」京都市立芸術大学/@KCUA


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入江玄 アートライター
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